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教学棟「グリーンコモンズ」が第2回SDGs建築賞 審査委員会奨励賞を受賞

受賞|SDGs

2025/03/03

2025年1月30日、国内最大級の木造教学棟「グリーンコモンズ」が、一般財団法人 住宅・建築SDGs推進センターより「SDGs建築賞(旧サステナブル建築賞)」の「審査委員会奨励賞」を受賞しました。「SDGs建築賞」は、1985年に創設された「建築省エネルギー賞」を起源に、40年にわたり授与されてきた歴史ある賞です。

同賞は、建築主、設計者、施工者および利用者の協力により、建築物の計画、生産、運用、廃棄にいたる全ての段階において、SDGs達成に向けた顕著な取り組みであり、普及効果が期待される建築物に授与されます。世界が掲げる二酸化炭素排出削減という目標に対して、日本の二酸化炭素排出量の3割を占める建築産業の果たす役割は大きいため、建材や生産にカーボンニュートラルな方法が採用されているかなどが審査のポイントになりました。また審査においては、そこで住んでいる人・働いている人の心地よさ(Well-Bing)も考慮されるなど、多角的な視点から検討がなされました。

グリーンコモンズは、地域産の木質材料を採用した点や、準耐火木造の学校建築のモデルとなりうる功績が認められました。また、学生や地域の方を巻き込んでワークショップや上棟式を開催したことで、持続可能な地域の拠点作りにつながっている点も、高く評されました。

審査員による評価:

交流という行為に対応した空間に温かみを感じさせる木質材料が適用され、適材適所の合理的な構造形式・材料選定となっている。どのような形で木材を使うのが適しているかを探っていく観点から、今後の準耐火木造の学校建築のモデルとならんとする木造大規模建築に一石を投じた功績は大きい。また、木材を地域産材で調達し、構造材だけでなくカウンターやサイン・照明器具などにも地域の材料や技術を織り交ぜるなど、きめ細やかな工夫が施されている。加えて、学生を巻き込んでのワークショップや上棟式も開催され、新校舎の建設を地域の一大イベントとして位置づけ関係者を広く巻き込んでいる。これらの取り組みは、持続可能な地域の拠点作りにつながるものといえる。このような建物を作ること自体がSDGsの理念を実践する絶好の契機となることを示した点も見逃せない。発注・設計・施工者の努力に敬意を表したい。



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