検索ワードを入力してください。
教育プログラム|連携事業|SDGs
2024/08/28
2024年度春セメスターにおいて、国際経営学部の藤田正典教授が、オムロン太陽株式会社、ソニー・太陽株式会社と連携し「生産・オペレーションマネジメント」を開講しました。講義では、生産・オペレーションの管理について、今後ますます重要な役割を持つ「ユニバーサルなものづくり」の観点も踏まえ、オムロン太陽株式会社、ソニー・太陽株式会社の取り組みを例として教授されました。受講生は、ひと・設備・材料や生産ノウハウなど、生産に必要な経営資源を投入して、品質・コスト・納期を満たす製品へいかに効率的に具現化するかを、具体的に学びました。
講義では、資材調達、品質管理、在庫管理、オペレーションズ・マネジメント、サプライチェーンなどの基礎概念や関連する理論ならびに管理ツール等が教授され、14回にわたる講義では、2回目以降、両社の社員が講師として毎回登壇して実例を挙げました。また開講期間中、受講生の多くが課外活動として両社の工場を見学し、障がいの特性に合わせた製造ラインや、全ての人が働きやすい職場環境にするための工夫を学びました。観光都市である別府において、日本の最先端の製造業のノウハウを持つ製造業の現場訪問は大変貴重な機会です。両社は講義内ならびに生産現場で自社のノウハウを惜しげなく披露してくださり、学生たちは製造業の実際の運用について、理論と実務の双方から学びました。
オムロン太陽株式会社、ソニー・太陽株式会社は、別府市の社会福祉法人「太陽の家」と企業が資本金を出し合って設立した、共同出資会社です。太陽の家の「No charity, but a Chance!」の考えを実践する両社の社員の方々から話を伺い、現場を見学することで、受講生は両社で実践されているD&Iを体感的に学びました。同時に両社からも、「大学の授業の教壇に立てることは社員にとっても貴重な機会であると同時に、これからの社会を支える学生の方々に、障がい者雇用の課題と可能性をしっかりと考えていただける貴重な場を与えてもらえた」との声が寄せられました。
また授業を通して、受講生には、「障がいのある方が障がいのない方と同じ生産性を確保するにはどうすべきか?」という両社の課題に対する解決策の提案が求められました。学生たちはグループに分かれてアイディアを練り、最終講義にて、両社社長を始めとした講師陣の面々に向けて、ビジネスプランのプレゼンテーションを行いました。両社それぞれが、最も優れた提案をしたグループを選出し、「提案してもらった案をぜひ実行したい」と受講生を激励しました。
オムロン太陽株式会社 辻潤一郎 代表取締役社長
【今回のAPUでの授業やAPU学生の現場見学へのご感想】
藤田先生の双方向の議論を重視し、さらに企業の実践を通じて座学やテキストだけでなく、その目的や意義の理解を深めるスタイルは、我々が学生の頃には全く考えられなかったスタイルで今の学生さんをとてもうらやましく感じました。また、授業中はもちろん、終了後も列を作って活発に質問をされることが多々あり、授業への前のめり感や、企業人になんとしても聴いておきたい。という熱意を感じました。
【今回の授業や取り組みの、御社や御社社員の方への影響について】
一般社員が会社員の立場で多数の大学生の前で授業が実施できることは、得難いとても貴重な体験だったと皆が述べています。さらには、社員が普段何気なくやっていることでも、人に教えるとなるとその意味を考え直し、整理して、さらに伝える必要がありますが、このプロセスを通じて、我々の社員自身も大きく成長したと感じています。その結果、誰一人、「もう二度と教壇に立ちたくない」と言う社員が居ませんでした。
ソニー・太陽株式会社 西島史隆 代表取締役社長
【今回のAPUでの授業やAPU学生の現場見学へのご感想】
授業・見学ともにしっかり話を聞いてくれて、学び取ろうという真摯な姿勢を感じました。見学では、現場でなければ確認できないことを理念も絡めて伝えようと意識しましたが、実際の現場の工夫を見ることで、授業の学びと現実が結びついて、「深い理解につながった」という感想をもらい、私たちもやりがいを感じることができました。今回の学びを現実の場でも活かすことで、しっかり自分のものにして頂きたいと思います。
【今回の授業や取り組みの、御社や御社社員の方への影響について】
このような大勢の学生さんの前で話す機会は滅多にありませんので、最前線で活躍しているメンバーを選抜して「日頃取り組んでいることをしっかり伝えるように」と言って送り出しました。モチベーションアップや自信にもつながり、忙しい中対応した意義がありました。関係した全てのメンバーにとっても、APUの多様性に富んだ素晴らしいキャンパスに触れることができて良い経験となりました。今後もDE&Iなどでも連携いたしましょう。