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障害のある児童・生徒への教育支援についての講演会開催

講演・シンポジウム|来学者|SDGs

2023/03/29

3月17日APUキャンパスにおいて、「障害のある児童・生徒の教育支援と大学から始まる地域支援」と題し、東京大学先端科学技術研究センター教授の近藤武夫氏による講演とワークショップを行いました。これはAPUインクルーシブ・リーダーシップセンター(CIL)およびAPU障がい学生委員会が主催したものです。広く教育関係者へ障害学生支援の理解を促進する目的で一般公開され、対面とオンラインとのハイブリッドで開催し、学内外から60名以上が参加しました。

近藤氏は、障害は本人に内包するものではなく、バリアをもつ社会こそが障害をもたらすという考え方がまだ浸透していない実態とともに、2016年の障害者差別解消法の施行が教育支援の改善にもたらした良い影響、さらにコロナ禍の影響でICTを活用した教育が拡がり、小学校での支援が改善された現状を紹介されました。また課題として、地域格差が依然残ることや、初等教育に比べた中等教育や高等教育機関の支援の遅れが進学実績に影を残すことが説明されました。

実践事例としては、東京大学先端科学技術研究センターや企業の産学連携の「DO-IT Japan」プログラムをあげられました。さらに、障害者差別解消法の改正により2024年4月1日からは民間業者である私立学校へも合理的配慮が義務づけられることもあり、講演の後半には高い当事者意識の中、積極的なディスカッションや質疑応答が行われました。

APUCILの研究助成のもと、今回の講演をコーディネートしたJUNG Jonghee言語教育センター 准教授ら5名の教員が福岡教育大学と共同で学びのユニバーサルデザイン(UDL)による授業実践を研究しています。APUの多様な学生の特性に対応する教育実践の中で、学びの質の向上を目指します。

近藤武夫氏(前列左)と共同研究を行うAPU教員(後列左から 筒井久美子 教育開発・学修支援センター准教授、立山博邦 同准教授、JUNG Jonghee言語教育センター准教授、ベルガー舞子 同准教授、住田環 同准教授)、および納富恵子福岡教育大学教授(前列右)



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