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講演・シンポジウム|SDGs
2016/12/22
2016年11月29日(火)、国際協力機構(JICA)関西国際センター所長 大西靖典氏をお招きし、「新たな開発の時代に向けて~持続可能な開発目標(SDGs)とJICAの協力~」と題したセミナーを行いました。
開発協力実務の第一線で活躍されている大西氏は、政府開発援助(ODA)の概要や、自身が取り組んできた支援例(タイ、タンザニア)について説明しました。そして、参加者に「なぜ日本は途上国を支援するのか」を問いかけ、支援の必要性について述べました。
また大西氏は、開発を取り巻く状況は大きく変化してきており、国際協力のあり方が見直されていると述べ、2015年9月に国連総会で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」*を紹介しました。その目標は2030年までに達成すべきもので、17の項目に分かれています。それらを達成するためには、経済成長、社会的包摂、環境保護という3つの主要素を調和させること、先進国も共に気候変動や環境保護などの普遍的な目標に取り組むこと、誰も取り残されないこと、政府・民間セクター・市民社会の間のパートナーシップが必要であること等を説明しました。そして近年始めたJICAの中小企業海外展開支援が、日本の地方(リソース)と途上国(ニーズ)を結びつけ、双方によい影響をもたらした事例を多数紹介しました。
質疑応答の時間には、多くの質問が寄せられ、大西氏より丁寧な回答がなされました。会場には開発や開発協力に関心を持つ学生、大学院生および大分県内の企業経営者などが出席し、学修・研究や事業の参考にしようと熱心に耳を傾けました。
*国際連合広報センターHP内「持続可能な開発目標(SDGs)とは」説明ページ:
http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
APUでは2006年度からJICAの委託を受け、アフリカ、アジア、南米の町長や行政官を対象とした地域開発のための研修を行っています。