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元国際連合広報担当事務次長、赤阪 清隆氏がAPUで特別講演を開催

講演・シンポジウム|来学者

2013/08/01

2013年7月19日(金)、元国際連合広報担当事務次長の赤阪 清隆氏を迎え、日本の外務省や様々な国際機関での40年以上に及ぶキャリアをもとに、APU学生に向けて特別講演をしていただきました。赤阪氏は現在、公益財団法人フォーリン・プレスセンターの理事長を務めています。

「国際機関勤務へのお誘い」をテーマに、赤阪氏は、自身が働いてこられた国際連合(UN)や経済協力開発機構(OECD)、世界貿易機関(WTO)や世界保健機関(WHO)といった組織で働くとはどういったことなのかを話しました。赤坂氏の講演の目的は、国連やWHOのように、現在働いている日本人が少ない国際機関で働くことを考えるように、より多くの日本人学生を激励することでした。「WHOでの職務経験は、他のどんな仕事よりも仕事上の充足感を得ることができました。ミャンマーの子どもたちへのポリオの予防接種を管理運営したことは忘れません。彼らの笑顔を見て、そして彼らが今後ポリオのような体を衰弱させる病気を心配しなくてよいことを実感し、そのような充足感を得たのです」。

GATT(WTOの前身)や国連での勤務経験を振り返り、赤阪氏は次のように述べました。「これらの機関では、貿易の自由化や世界共通の利益といった立派な理想に向かって働く機会があります。米国のような主要経済大国に関する重要な報告書の作成や、仲間の専門家との交渉などを通じて、あなたのスキルを生かすチャンスがあります。国連で働いている人々は、世界中の困窮している弱者のために良いことをするというビジョンを共有している、世界中から集まった専門家です。あなたは真の変化に影響を与えることができるのです。後悔しません」。

講演後は質疑応答の時間を設けました。学生から国際機関で働くために必要な資質について尋ねられると、赤阪氏は「もちろん資質は必要です。しかし、やる気と情熱も必要です。あなたが達成したいどんな使命や夢でも、その達成に向けてやる気と情熱を維持できるようにする必要があります」。

APUの主要な目的の一つは、アジア太平洋地域と国際社会の発展に貢献できる人材を輩出することです。今回、世界を舞台に活躍する国際関係のベテランから直接話しを伺う機会を得られたことは、将来、国際機関で働くことを目標にしている多くの学生の意欲を高める機会となりました。



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