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講演・シンポジウム|研究
2025/08/28
2025年7月29日(火)、国際経営学部の藤田正典教授が「イノベーション エコシステムの成功要因 ~シリコンバレー・首都圏・九州をつないで~」をテーマに、シンポジウムを開催しました。当日はシリコンバレー、首都圏、九州から7名の有識者を招き、九州のスタートアップエコシステムの課題と成功要因について、政治制度や社会文化なども含むさまざまな観点から論じました。会場には参加者として約50名の産官学関係者や学生が集い、耳を傾けました。
冒頭には藤田教授より、九州は台湾TSMCの熊本進出などを契機として半導体産業が活況だが、そのイノベーションエコシステム(およびスタートアップエコシステム)は、シリコンバレーや日本の首都圏と比較して圧倒的に小規模であるという課題が、データを用いて指摘されました。
最初に、スタンフォードオンラインハイスクールの星友啓校長が基調講演に登壇され、スタートアップエコシステムがシリコンバレーにおいてはどのように構築されてきたかを、歴史を振り返りながら論じられました。
次に、シリコンバレー、首都圏、九州のスタートアップエコシステムについて、有識者が登壇され、各地の現状を伝えながら話題提供を行いました。
話題提供:シリコンバレー
World Matcha Inc., Co-founder, CEO 塚田英次郎氏
Google Inc. Product Manager 田村芳明氏
話題提供:首都圏
慶應義塾大学 総合政策学部 保田隆明教授
三菱商事 デジタル事業部 部長 吉成雄一郎氏
話題提供:九州
九州大学QREC センター長 高田仁教授
インターユニバーシティ・ベンチャーズ代表取締役社 山口泰久氏
その後、パネルディスカッションが行われ、九州のスタートアップエコシステムの活性化について、登壇者のみならず参加者からも活発に意見が上がり、会場全体で議論が交わされました。
シンポジウムの終わりには米山裕学長によるビデオメッセージが放映されました。米山学長は、1万人のAPU Global Alumni(国際卒業生)のネットワークを提供することにより、九州をはじめとする地域産業のグローバルな展開を支援したいと述べました。また、台湾の国立陽明交通大学とのハイテク分野における人材育成にかかわる包括連携協定の締結や、APU生が半導体関連企業を訪問・視察する正課プログラムを紹介し、半導体産業で活躍できる国際マネジメント人材の育成に力を入れていると強調しました。
藤田教授による本シンポジウムは、一昨年から始まり4度目の開催です。藤田教授は本イベントを、日本におけるイノベーションとそれを主導する日本のスタートアップのエコシステムをシリコンバレーや台湾などの国・地域と形成し、社会にインパクトを与えるための起点の一つと考えています。