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「教育の質向上に向けて:オールボー大学のPBL(問題解決型学習)モデルに学ぶ」

教育プログラム

2019/02/08

2019年1月25・26日、オールボー大学(デンマーク)のDepartment for Culture and Global StudiesからKirsten Jæger氏 (Associate Professor of Intercultural Studies)とBen Dorfman氏 (Associate Professor of Intellectual and Cultural History) を招聘し、PBL (Problem-Based Learning = 問題解決型学習) についてのワークショップを開催しました。オールボー大学のPBLは「オールボーモデル」と呼ばれ、ユネスコチェア(UNESCO Chairs = 高等教育機関および研究機関の能力向上を目的とするプログラム)の認定を受けており、優れた教育手法として世界各地から注目されています。

1日目はAPUの教職員以外にも、九州大学、岡山大学、筑波大学、豊橋技術科学大学、立命館大学から、PBLに対する興味をもった様々な分野からの参加者が20名集いました。平井達也 教育開発・学修支援センター長が開会挨拶で、「PBLを含む多文化協働学習の取り組みは、世界的にも進んでいる」と、APUにおけるPBLの重要性を説きました。

午前中はJæger氏からPBLの理論についての講義と、PBLが発達した社会的な背景や、オールボー大学でのPBLの全学導入の取り組みの紹介が行われました。オールボー大学の学生達は、毎学期1つの問題に取り組みグループレポートを書くそうですが、取り組む問題は学生達自身で選ぶことができるという点が、多くの参加者達の関心を特に集めました。午後は、オールボー大学の実際のカリキュラム例を見ながら、より実践的なPBLの活用方法についてDorfman氏から学びました。参加者達からは、「教員の役割や負担はどのようになるのか」「採点方法はどうするのか」「1回生には十分な問題解決能力があるのか」など、様々な質問や意見が飛び交い、非常に活発な議論のまま初日が終わりました。

2日目は、APUにおけるPBLの活用方法について、教育開発・学修支援センターの教員とのディスカッションが行われました。APUの1回生全員が履修する授業「多文化協働ワークショップ」をもっと問題解決型にできるか、またアジア太平洋学部・国際経営学部の授業や教員と連携できるか、などの可能性を探りました。PBLには、スーパーバイザーとしてプロジェクトを指導する教員のスキルも重要なことから、今後どのようなプログラムや制度を用いて教員をサポートする必要があるのか、などを検討しました。最後に、近い将来にAPUでのPBL導入を見据えた、実践的な計画の話を進め、充実した2日間のワークショップが閉幕しました。


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