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RCAPS Onigiri Seminar 駐カナダ日本大使による「民間外交とソフトパワー」開催

研究

2018/12/12

10月26日(金)、元駐カナダ日本大使 門司健次郎氏が「日本売り込みの方策:民間外交とソフトパワー」と題して、RCAPS* Onigiriセミナーを開催しました。セミナーの司会は、カナダで修士号及び博士号を取得した吉田香織 アジア太平洋学部教授が務めました。

日本の外務省における門司氏の経歴には、オーストラリア、ベルギー、イギリスにおける海外駐在やイラク、カタール、フランス(ユネスコ)、カナダにおける大使の職が含まれています。門司氏の経歴を通しての主な職責は、海外の人々に日本を売り込むことでした。従って、当然のこととして、門司氏は日本の文化や遺産に非常に誇りをもっています。また、漫画、アニメ、コスプレ、日本のポップアイドルといったポップカルチャーの熱心なファンでもあります。さらに、日本酒に対する愛(自称)は「酒サムライ」の称号からも明らかです。この酒サムライは日本酒造青年協議会により、これまで世界で78人にしか授与されていません。

この講義の中で、門司氏は民間外交を通じて日本のイメージを高める意義を強調しました。ソフトパワー、すなわち文化、価値観、外交政策が世論に影響を及ぼすことで、他国の協力を引き出せることを指摘しています。一方、ソフトパワーはハードパワー、すなわち経済力軍事力を補足することができますが、ハードパワーにとって変わることは出来ず、弱体化させる場合もあるとも指摘しました。つまり、日本はソフトパワーとハードパワーの適度なコンビネーションであるスマートパワーに基づいた政策を取り入れ、実施することが必要となるのです。

門司氏パワーポイントのスライドの代わりに、出海外赴任期間に撮影した多彩な写真を紹介しました。写真はイラクでの危険な状況をとらえたものから、パリで開催された日本博覧会の鮮やかでカラフルな描写など多岐にわたりました。

質疑応答の時間には、多くの参加者が発言しました。イラク生活への質問の際には、安倍晋三首相の海外の方々を日本にひきつける政策に関する門司氏の意見に、熱心に耳を傾けていました。出席者は、門司氏の目からうろこが落ちるようなさまざま話しより、大使としての生活を理解する手がかりを得るだけではなく、現在の外交に対しても関心を寄せていました。

*アジア太平洋研究センター(Ritsumeikan Center for Asia Pacific Studies : RCAPS)は、APUの教員や大学院生によるアジア太平洋地区に関する研究を促進するものとして立案されたセミナーを開催しています。Onigiriセミナーシリーズはおにぎりや、軽食、ドリンクが提供されるユニークなスタイルのものです。さらに、講義後に講師と参加者の教員、学生に自由な意見交換を促すものでもあります。すべての教員、学生は、無料でセミナーに参加できます。



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