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東京大学「ディープテック起業実践演習講座」でAPU×九工大チームがファイナリストに選出

学生生活|イベント|SDGs

2025/01/24

2025年1月9日(木)、東京大学で行われた「ディープテック起業実践演習講座」において、APUと九州工業大学の在学生混成チームがファイナリストに選出され、プレゼンテーションを行いました。
本講座は、東京大学がディープテック起業を見据えて2021年度から開講しています。東大総長特別参与 坂田一郎教授が代表を務め、東京大学大学院生、東京科学大学(旧東京工業大学)大学院生のほか、単位交換協定校の在学生等が選抜により参加しています。参加学生は、所属研究室の専門性を持ち寄り、産業課題の解決を目指す事業案をスタートアップとして練り上げることにチャレンジします。多様な学生と東京大学第一線の教授陣、企業との密な関わりを通じて、地球規模の課題解決に取り組める人材輩出を目指します。

今回は約30の参加チームの中から、特に優秀な発表を行った4チームが選出され、東京大学本郷キャンパスで最終プレゼンテーションを行う機会を得ました。最終プレゼンテーションには東京大学の藤井輝夫総長や各務茂夫教授を筆頭に、工学系研究科の教授陣、株式会社経営共創基盤、KDDI株式会社等の関係企業から複数の審査員が参加し、学生たちに事業の具体化に向けたアドバイスやエールを送りました。

A PUと九州工業大学の混成チーム『そらのはこ』は、大分県の注力産業でもある宇宙ビジネスに焦点をあて、市場において日本が他国より出遅れていることや、超小型衛星の製造能力が世界的に不足していることを問題点として挙げました。課題に対し、APUの学生がマネージメントの観点からビジネスモデルを考え、九州工業大学の学生が小型人工衛星の技術提供を行い、九州工業大学が保有する小型人工衛星技術を用いたソリューションを、グローバルに展開するスタートアップ事業を提案しました。

APU×九工大チーム『そらのはこ』参加メンバー

  • 桐谷晃世さん(国際経営学部3回生、日本)
  • Harold Loさん(経営管理研究科1回生、香港)
  • 宮本将雄さん(経営管理研究科2回生、日本)

宮本将雄さんのメッセージ

本講座で九州工業大学の小型人工衛星技術を活用したビジネスプランを検討する際、ディープテックと宇宙ビジネスという未知の領域に不安を感じましたが、APUで学んだビジネスの知識を役立てて立案することができました。
九工大の持つ技術をいかに製品やサービスに昇華させ、事業として成立させるかを検討する過程で、どのような分野でもビジネスの基本原則は変わらないことを実感しました。今回、APUで学んだことが、外部の講座でもこのように高く評価されたことを大変嬉しく思います。この経験を通じて形成されたネットワークは、今後のプラン改善や新たなアイディア創出に活かせると確信しています。さらに、この経験をAPU全体にも還元し、ディープテック分野への関与を促進していきたいと思います。
最後に、本講座を提供して頂いた東京大学、技術支援頂いた九州工業大学、そして活動を支援して頂いたAPUの皆様に心から感謝申し上げます。

APU国際経営学部 藤田正典教授からのメッセージ

九州ディープテックチームの皆さん、東京大学の2024年度「ディープテック起業実践演習」でのファイナリスト選出おめでとうございます。東京大学や東京科学大学(旧東京工業大学)の選抜された大学院生からなる30近いチームの中で、ベスト4チームに選ばれたことは素晴らしい成果と思います。
また、今回みなさんが行った活動は、九州工業大学が保有する小型人工衛星技術を用いたソリューションをグローバルに展開するスタートアップ事業の提案でした。このことは、APUが学外の技術をもとに事業提案し、それが評価されたという意味においても、とても意義あることと思います。
APUが位置する九州においては、今回提案した宇宙産業に加え、現在活況を呈している半導体や、自動車、農業などの産業が存在します。これらの九州ならではの産業の強みに、APUが広く海外に保有するネットワークなどを掛け合わせることで、APUは、九州の地域産業のグローバルな展開に貢献できると思います。
今後も、ソーシャルインパクトの強い活動を心がけ、地球規模の課題解決を目指して頑張りましょう。

東京大学総長特別参与 坂田一郎教授からのメッセージ

東京大学のアントレプレナーシップ教育では、「双方向のオープン化」を目指しています。
それは、学外から、VC、CVC,アクセラレータ、起業家の先達などの第一線の多様な専門家を学内に呼び込んで教育に貢献いただく一方で、我々が創り、運営する学びの場を外に開いていくという考え方です。学外に場を拓くことは、日本の大学コミュニティへの貢献となるだけでなく、場の多様性を高める効果を持ちます。起業の構想を練る際には、異なるアイディアやバックグランドを持った人たちが集まる環境は貴重です。APUのみなさんは、今回、そのような観点からお招きをさせていただきましたが、質疑や学生同士の懇談を通して、実際に場への貢献をしていただきました。
また、今期の講義では、専門分野が異なるメンバーがチームを組む形での活動を重視しました。これは、実際の起業のケースに出来るだけ近づけることを意図したものです。事業プラン「そらのはこ」は、ビジネスサイドのAPUとディープテックサイドの九州工業大学の学生陣が手を組んで生み出した優れた成果であり、チーム活動のモデルを示してくれたものと思います。



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