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卒業生インタビューVol.11「テレビ番組制作の実態」

読了時間: 5分

APUの卒業生であり、現在テレビ制作会社でディレクターとして勤務する高田勲さん。学生の憧れる業界のひとつであるテレビ業界で活躍されていますが、APUでの学生生活はどのように送られたのでしょうか。

【卒業生プロフィール】
氏名:高田 勲さん
卒業年:2015年 アジア太平洋学部
現職:テレビ制作会社 オイドーン株式会社 制作部
大学時代の活動:FLAG、TA、劇団絆等

〜学生時代を回視して〜

在学中どのような活動をされていましたか

言葉の持つ力に興味を持ち、ゼミで言語の勉強をしていました。APUにはベトナム出身の友達が多くいたので、英語の他にベトナム語を勉強し、「ベトナム語Ⅳ」まで履修しました。言語の学習では、優しく伝えるなど、相手の気持ちを考えて発信することを学びました。これは今のテレビでの仕事にとても役立っています。学内では新入生をサポートする「FLAG」の活動に3回参加し、リーダーも務めました。その他にも新入生ワークショップ(現在の多文化協働ワークショップ※)のTAやマルチカルチュアルウィーク、劇団のサークルなど様々なことに挑戦していました。
※多文化協働ワークショップとはhttps://www.apu.ac.jp/home/study/content55/

ゼミは履修しましたか?

田原洋樹先生のゼミをとっていました。先生の言語学の講義を受講した際に言葉の歴史や成り立ちに興味を持ったことと、先生のキャラクターが面白く、しかも内容がベトナム語に関係していたからです。ゼミを選択する際には「これを専門的に学びたい」という強い意志を持って選ぶことを勧めます。言葉の持つ力や言語の違いを学びたいという人には、田原先生の授業はお勧めです。ボディーランゲージや手話などの歴史も国によって異なるため、そのようなノンバーバルランゲージに興味がある人にも向いているかもしれません。

GPAはどうでしたか?

勉強自体に苦手意識はなく、勉強をすることで様々な他の学びにも繋がったと感じています。しかし、難しい講義もありGPAは決して良いとは言えませんでした。APUには多岐に活動する学生が多いため、その分スケジュール管理やGPAを保つことが大変な印象があります。
3回生の春セメスターでは学生の本分を忘れ、TA、FLAG、4つのマルチカルチュラルウィーク、アルバイト、サークルを掛け持ちし、GPAが大幅に落ちてしまいました。課外活動も大切ですが、学生の本分は勉強であることを忘れず、妨げにならない程度の活動を勧めます。

FLAGのジャンバーで

〜テレビ業界の実態〜

ディレクターというお仕事では、どのようなことを行っておられますか

そもそもディレクターとはテレビ番組を制作するために撮影を行い、決められた放送時間内に収めるためにその映像の面白い場所を考えながら編集していく仕事です。出演しているタレントやカメラマンの方々に対し、撮影の指示もします。

テレビ業界で外国籍の方は一緒に働かれていますか

日本のテレビ制作会社であれば、殆どが日本人ですが、周りには韓国や中国の方もいます。というのも、テレビ番組の制作は、テレビ局が制作会社に依頼して共同で行います。テレビ局には外国籍の方も多いですが、制作会社は殆どが日本人ということです。どちらかといえば、カメラマンや美術スタッフには外国の方が多い印象があります。日本の番組を海外に売り出す際に外国籍の方は非常に重宝されています。

この業界を志望する人にアドバイスはありますか

これといったスキルは必要ないですが、入社してからがとても大変です。番組制作会社はテレビ局と異なり大学卒業等の学歴による入社条件がなく、誰でも入ることができます。最初はディレクターの元でアシスタントディレクター(AD)として働きます。ADは店の取材や撮影の許可取り、スケジュールの交渉などの雑用を行います。テレビ業界は専門職のイメージがあるかもしれませんが、実は物凄く雑用が多い仕事です。

お仕事で辛かった事などはありますか

新人時代には三ヶ月以上休みが取れず、二週間近く帰れないということもありました。ADは基本的にディレクターと仕事をするため、ディレクターが働いている以上は帰ることが出来ません。帰れない時は会社の椅子を3つ並べて眠っていました。また、ディレクターになるには平均で5年間かかり、中には10年以上かかる人もいるので、体力面、精神面ともにハードな仕事であると言えます。

逆にお仕事で良かったと感じる時はいつですか

基本的に日々同じ仕事がないという点にやりがいを感じています。大学などの学校で学べないことを経験として知ることが出来ます。そしてやはりテレビに関わる仕事なので有名人や芸能人の方と遭遇することがあります。番組だけでなく廊下ですれ違う人が有名人という環境には驚きと面白味を感じますね。

〜APUから社会へ旅立つ学生の皆さんへ〜

劇団絆のメンバーと

将来どのような方向に進みたいかはっきりしていないAPU生に、アドバイスはありますか

元々通訳や、海外でボランティアをしたいとぼんやり考えていました。スーツを着るような仕事につきたいという夢や、甘い考えはありましたが、就職活動の時にそれらが現実味を帯びてきました。その時に使ったものが就職情報サイトの適性テストでした。おすすめ職業としてアナウンサーやマスコミ関連の仕事が出てきて、そこから調べ始めました。WEBの診断テストで就職先を決めることを勧めるわけではありませんが、1つのヒントにはなるのではないかと思います。また、自分のキャパシティを理解することも大切だと思います。

APUの学生にアドバイスはありますか

テレビ業界は体力も精神面でも大変ですが、やりがいのある仕事です。テレビ番組の最後のテロップに自分の名前が載った時の達成感は格別です。APUにはイベントなどを企画する学生も多いので、向いている業界の1つだと思います。もしこの業界に興味を持ち、創作活動が好きなのであれば、自分で調べて足を踏み入れてみてください。ぜひ挑戦して欲しいですね。

Loop.A.S. インタビュアー

国際経営学部4回生
貫井 美悠(ヌクイ ミユ)
こんにちは!私は国際経営学部4回生の貫井美悠です。趣味は、絵を描くことと、テニスをすることで、レコードと珈琲をこよなく愛してます!
Loop .A.Sの活動を通して、自分のコミュニケーションスキルを上げるのはもちろんのこと、在校生、卒業生双方が自身の将来に対する刺激を得られるように努力していきたいと思います!

Loop.A.S.
Loop.A.S.

”LOOP”で始まる名前が物語るように、学生団体「Loop.A.S.(ルーパス)」は、APUの卒業生(校友)と在校生を結びつけ、様々な活動やイベントを通じてAPU生にチャンスを広げることを目指して活動しています。APU校友会と協力して、校友と学生が出会い、知識を共有し、在学中や卒業後のより良い生活について理解を深められるような機会を作っています。
学生ブログでは、Loop.A.S.による校友へのインタビュー記事を転載しています。




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