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Part1はこちら
Part 1に続いて、APU学部卒の立場から卒業論文の書き方を紹介します。
基本的な取り組み方については、Part1をご参照ください。
このPart2では、卒論の各項目について説明します。
序論では、「何が」「なぜ」「どのように」という研究課題の核となるポイントを抑えていきます。
1. 序論
1.1. 背景
1.2. 研究対象
1.3. 研究の目的・目標
1.4. 研究テーマ
1.5. 研究成果
研究の背景は、背景に基づいて、あなたが研究に値する問題として何を特定したかを読者に示すものです。
研究の意義とは、なぜそれが重要だと考えるのか、あなたの推論を正当化し、誰のための研究かを概説するためのものです。研究が不足しているのか?既存の文献に追加したいのか?意義のある原因に関するものか?
これらの2つの部分は通常、2つの異なる小見出しで示されますが、研究計画書では組み合わせることができます。
研究の焦点は、あなたが研究する特定のトピックや媒体の概要を示します。特定の映画や監督でしょうか?CMやテレビ番組ですか?インスタグラム特有の広告ですか?漫画ですか?別府の高齢者ですか、それとも大学生ですか?
誰を、または何を研究するのかを概説してください。
論文の狙いや目的は、論文で取り組むテーマやトピックの概要です。番号をつけて提示するとよいでしょう。
(研究目的・目標の例)
1)日本における伝統的ジェンダーロールの概要
2) メディアが視聴者の社会性に与える影響
3) 日本アニメにおけるジェンダー描写
よく使われる表現:分析、比較、対比、描写、調査、探究、判別、調査、計測、概要、レビュー
研究課題は卒論の核となり、研究を方向付ける部分です。一番のポイントは、研究中何度もこれを読み返し、ゼミの先生と連絡を取り合い、継続的に内容を改善していくことです。分析したいトピックをしぼれない場合、リサーチクエスチョンを複数用意するのも一つの方法です。"Main Research question主な研究課題"と "Sub Question "として提示すればよいのです。
(研究課題の例)
主な研究課題
1.少女アニメにおけるジェンダーロール描写
サブテーマ
2. 家庭環境がジェンダー表現に及ぼす影響
3. 登場人物の扱いの性別比較
【APS4回生からのアドバイス】「序論や研究背景について先生は、読者が研究に共感できるような心をつかむ話から書き始めるようにと指導されました。」
文献調査は、その名の通り、研究の背景を構築するために必要な文献やその他の情報の概説を扱います。研究成果を裏付ける大切な基盤となります。
文章量や項目数に定めはありませんが、研究状況や媒体が明確になるよう気を付けます。私が高校時代に先生から教わったコツは、読み手が自分のテーマについて何も知らないことを前提に、誰にでも理解できるように書くことです。
また、文献はリサーチクエスチョンとどれだけリンクしているかが重要なポイントです。論文に使える文字数は限られているので、必要のない情報に無駄な時間を割きません。私は、すべての小題と研究の焦点となる可能性のあるものをマインドマップにするのが好きです。互いにどのようにリンクしているかを確認するためです。そうすることで、トピックを削除したり、関連性を持たせるためには他の情報を入れる必要があることに気づいたりすることがあります。
Example
自分の思考が整理できれば、多少雑然としたマインドマップでも大丈夫です!
【アジア太平洋学部4回生よりアドバイス】
その論文について一番詳しいのはあなたです。本当に興味のあるテーマを選べば苦労も少ないはずです。
この章では、使用する理論、分析の進め方、結果の解釈について説明します。ヒントとしては、ここで類似の研究や実施した方法について触れておくとよいでしょう。
【大学院1回生からのアドバイス】
同じ章にあるため、理論的枠組みと方法論の違いがわかりにくいことがあります。理論的枠組みとは、研究の基礎となるもので、結果の前提をそこに置くということです。方法論は、それが正論であることを証明することです(どのような方法で証明するのか)。
この章は、あなたのデータに関わる最初の章であり、慎重に書きましょう。社会科学の論文の場合、多くは人々を対象とした調査や、メディアテキストの内容・談話分析を選ぶかもしれません。読者があなたの分析、その後の発見や解釈を追いかけるために、あなたの調査や生データのサンプルを含めるとよいでしょう。
データ収集シートの例
議論の中で直接参照できるように、表を入れました。
考察の章は、論文の結論となるものです。ここでは、文献調査で集めた情報と分析結果を組み合わせて、状況に対する評価を行います。ここでは、驚くべきデータについて言及します。これには特定の書式はありません。まとまった文章で書いても、ポイントを箇条書きでまとめてもいいと思います。
最後に記載する引用文献は、何よりも正しく記載することが不可欠です。論文の真偽を問われますので、使用したすべての情報源を正しく引用しましょう。
「APUライティングマニュアル」には、正しい出典の引用方法を詳しく紹介しています。
https://www.apu.ac.jp/secure_students/academic/uploads/fckeditor/secure/writingmanual/APU_StyleGuide_20170401_J.pdf
初年次にも読んだと思いますが、卒業論文の執筆中にもしっかりと読み返してください。(※APU生のアカウントが必要です)
卒業論文を書いているとき、あきらめそうになったことがあります。そんな時は、厳しい意見を言われたり、書き続ける気力がわかなかったりもしました。それでも、私は続けてよかったと言えます。この課題を達成できた素晴らしさを感じただけでなく、普段のレポートでは経験できない、別次元のアカデミックライティングを学べたのです。掘り下げたいトピックがあるなら、卒業論文への挑戦は絶対にお勧めです。皆さんの論文執筆の健闘を祈ります。
こんにちは!現在APUの大学院に通っておりますドイツ人のレアです。ショッピングやイラストを描くこと、ゲーム(主に原神)などが好きです。私は大学もAPU(専攻はCSM)に通っていたので、勝手ながらAPUでの学生生活の専門家だと自負させていただいております笑。もしキャンパスで見かけたら、ぜひ声をかけてくださいね。APUの魅力や面白いところをSPAを通してお伝えできればいいなと思っています!よろしくお願いします。(⌒▽⌒)