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学生の課外活動を支援するAPUの「B型:選抜プロジェクト型」、通称「プロジェクトB」は、名の通り選抜により支援団体を決定します。申請書の提出や公開選抜プレゼンを経て選ばれた学生団体には、企画運営のための研修や資金援助などのサポートが受けられます。
多くの国が直面する世界的なごみ問題。特にCOVID-19の影響が出てからは多くの人が在宅ワークとなり、環境に影響があるほど家庭ゴミが急増しています。適切なゴミ処理ルールやリサイクルの習慣が定着している先進的な国もあれば、知識や実践の基礎が不十分な国もあります。
インドネシア出身の3回生、Shafiraさんは、母国のゴミ処理問題に触発され、この問題の啓発を目的としたプロジェクト「Upcycle(アップサイクル)」を立ち上げました。
アップサイクルのロゴ
アップサイクルは、2020年度の「プロジェクトB」団体のひとつに選ばれています。今回は、スリランカ、ネパール、日本の学生とともに活動するShafiraさんにインタビューしました。
アップサイクルは、総勢5名の学生が創設したエコ活動団体です。私たちの目的は、教育機関に環境教育を取り入れ、子どもたちに教育で廃棄物管理の習慣つけることです。
当初の計画では、インドネシアに渡り、様々なアプローチの教育モジュールを作ることになっていました。インドネシアの教育システムは、どちらかというと実践より理論的な教育だからです。私たちはAPUでの学びを応用した実践的な施策で、廃棄物管理がなぜ重要なのかをこどもたちに問いかけ、この状況を変えたいと考えました。インドネシアのWaste bank(ごみ銀行)*を利用し、ゴミ箱をもちよって実減を目指します。
インドネシア語で "Bank sampah"(ゴミバンク)。
パンデミックの影響で、インドネシアに行って環境教育を実践する当初の目標は達成できませんでした。しかし、現在の私たちの取り組みは、持続可能性と廃棄物管理の習慣を促進するという点では変わりません。
私たちは「Upcycling」というワークショップを行っています。このワークショップは、6月に別府で開催を予定していて、一般の方も参加できます。使わなくなった衣類などを持って来ていただき、リサイクルして、より有用なものに変えていきたいと考えています。できればリサイクルの重要性をより地域の方々に認識していただきたいと思います。
その他にも、インドネシアでは2ヵ月間のメンターシッププログラムを実施しています。毎週異なるテーマを設け、学生たちがゲストスピーカーの指導を受けます。プログラム終了時には、学生たちはそのテーマについて大学で何をしたいかという提案を学校に提出します。私たちは、地域社会に影響を与える若いチェンジメーカーを育てたいと思っています。
当初の計画を完成するためにインドネシアに行けなかったことは、最大の喪失だったと思います。楽観的だったので余計に私たちのモチベーションは大きくゆらぎました。
このプログラム自体はメンバーと一緒に考えました。でも実は私自身には、母校のインドネシアの高校で、熱心なゴミの分別指導をしていた先生の影響がありました。
ひどいことに、当時私は生徒会長としてこのルールを遵守して他の生徒に広めるべき立場にもかかわらず、やる気がなく友達も誰もやりたがりませんでした。しかしAPUで環境・開発を学んだ今なら、環境問題には教育が非常に重要とわかります。たとえ設備だけが整っていても、目的ややり方を生徒へ十分に教育されていなければ、環境教育は成功しないと思います。
アップサイクルには、さまざまな国からメンバーが集まっているので、非常に多様性に富んでいますが、特に私の国、インドネシアをターゲットにしています。
多国籍なグループ活動に多くの学びがありました。さまざまな国の人たちと一緒に仕事をするのはチャレンジングで刺激的です。不慣れなうえ、メンバーはインドネシアの現状を詳しく知らないかもしれなかったからです。自分の国がどうなっているかを共有するのはとても面白かったです。それに、私の母国のために貢献しようとする彼らの熱意は、私の背中を押してくれました。
一番伝えたいアドバイスは、不測の事態を想定してプランB、C、さらにできる限り多くのパターンを考えておくべきだということです。今回のパンデミックで、私たちが日本にとどまり続けるとは、誰も考えませんでした。理想的でありつつ、同時に現実的にもなってください。
廃棄物処理の重要性についてもっと知りたいという方は、アップサイクルの公式Instagramページ@upcycle.apu.をご覧ください。
*ごみ銀行とは、インドネシアで取り組まれる廃棄物の収集と分別のコンセプトで、銀行のようなシステムが特徴。顧客とも呼ばれる貯蓄者は、資源ごみを持ち込み、その相当額を貯蓄する通帳を持つ。期間後に借りた額に見合ったリサイクル品で返せる。(出典: https://waste4change.com/official/より抜粋、日本語翻訳)
こんにちは。私はインドネシア出身のアマラです。書くことや物語をシェアすることが好きです。SPAに参加したことで、APUの新しくてクリエイティブな人たちと出会い、彼らの興味深い経験を知ることができました。趣味の映画を課題の忙しくないときに観ています。