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ベトナムの家庭料理-大分合同新聞「APU発世界の窓」

読了時間: 2分

絆を深める「コムニャ」

ベトナム語で「家庭で炊いたご飯」を意味する「コムニャ」。家族でおしゃべりをしながら食卓を囲むことをいう。ベトナムの首都ハノイ出身のミツは、「コムニャはベトナム文化の基礎であり、家族、温かさ、伝統の象徴だ」と、思い出を話してくれた。

仕事で忙しかった両親に代わり、食事の用意をしてくれたのが祖父母だったそうだ。毎晩、家族が集まり、炊き立てのご飯や湯気の立つスープ、色とりどりの野菜を添えた肉を味わう。家族を見守る、祖母の優しいまなざしの中、その日の出来事をみんなで共有するひとときは、彼女にとってかけがえのないものとなっている。

お気に入りの料理は、祖母お手製の「スオンサオチュアングォット」。ベトナムの伝統料理で、魚醤(ルビでぎょしょう)、砂糖、酢、トマト、タマネギなどで作ったソースをかけた、豚のスペアリブの炒め物だ。甘酸っぱいソースに、ジューシーな肉はやみつきになるそうで、ご飯を何杯でも食べられるとか。

コムニャは、日本でいう〝家族だんらん〟とよく似ている。ミツは「単に食事をするだけでなく、大切な人に愛を示し、感謝するチャンス」だとも話す。食事を通して家族との絆を深める―。シンプルだが、その時間を大切にする文化に共感を抱いた。

食卓に並ぶベトナムの家庭料理

食卓に並ぶベトナムの家庭料理

家族と一緒に食事や会話を楽しむことは、人生において特別な時間

家族と一緒に食事や会話を楽しむことは、人生において特別な時間

グエン・ミントゥ

グエン・ミントゥ(20)
(ニックネーム ミツ)
アジア太平洋学部3回生

(大分合同新聞2024年9月24日朝刊掲載)

学生広報スタッフSPA(Student PR Assistants)は、APUと大分合同新聞による包括連携協定に基づき、2022年1月より、大分合同新聞朝刊「くらし・文化」面へ、インタビュー記事を連載中です。学生ならではの視点で、各国の文化やその時に気になる話題などを等身大でご紹介していきます。新聞読者層や、APUを目指す高校生などの、世界への興味関心を高めるきっかけづくりや、プロの編集者と協働することによる学生のスキルの向上を目指しています。

青木夏輝
青木夏輝

こんにちは!アジア太平洋学部(APS)3回生、国際関係専攻(IR)のなつきです。APUで経験した面白いことや、新たな発見、出会いなど紹介して、皆さんの日々の生活にインスピレーションをお届けできればと思っています。よろしくお願いします!




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