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APU生的就活ノススメ2020 Vol.1 TSVETKOV Radoslav Tsvetanovさん

読了時間: 7分

皆さん、こんにちは。学生団体Student Press Assistant(SPA)中川夢菜です。
今回から「APU生的就活ノススメ2020」という連載企画を始めます。
今年は新型コロナウイルスの影響で、オンラインでの就職活動が活発になりました。私自身、コロナ禍の中で就職活動を行っていましたが、都市部への遠征が減り、むしろ選考時間の効率は上がったように感じられました。

効率の良い勉強の仕方が人によって違うように、就職活動にもそれぞれにあった進め方があります。先輩がどのように考えて、どのように行動したことで就職活動を成功させることが出来たのか、その秘訣を取材しました。社会人生活への大きな一歩を踏み出した先輩から、あなたなりの答えを見つけてください。あなたの就職活動の成功を祈っています。

第一弾は、外資系情報通信業界内定者のTSVETKOV Radoslav Tsvetanovさんです。


[TSVETKOV Radoslav Tsvetanovさん プロファイル]
出身:ブルガリア
卒業学部:国際経営学部(APM)
卒業年度:2020年9月 卒業予定
専攻:会計・ファイナンス
習得した言語:英語、スペイン語、日本語、ブルガリア語、ロシア語
就職活動に中で大切にしていた価値観:
日本人になりきるのではなく、外国人材として人とは違う自分らしさを大切にすること

ー質問① いつ頃から就職活動を始めましたかー

3回生の前半にインターンシップへの応募を通じて始めました。就職活動の選考や働くことに向けた経験を積む必要があると考え、早期に就職活動を開始しました。3回生後半には、キャリアフォーラムに参加しました。APUの外に出て選考を受けた経験や、当時日本語能力試験N1を取得したり、GPA4.0や様々な課外活動などの実績や経験を持ってしても苦戦した経験から、就職活動はどれだけ競争が激しく、競う相手のレベルが高いのかを思い知りました。これらの経験から、日本での就職活動に対する対策に取り組むことを決めました。4回生の1月にはAPUのオンキャンパスリクルーティング、2月末にはオフキャンパスでの本選考への応募を始めました。3月末に通常選考経由で現在の就職予定先から内定をいただきました。

ー質問② 日本で就職活動を行う上で、どのように対策を行いましたかー

授業と、キャリアオフィスでの面談と日本で就職した先輩への相談を通じて、対策を行いました。授業では、3回生2セメスター目に履修した「キャリア日本語」という科目が非常に役立ちました。日本の就職活動は、マナーや企業が求める点で、海外で行うものと全く異なります。授業の中では、模擬面接を通じた面接でのマナー、履歴書の書き方やメールのやり取りなどのルールについて学び、就職活動に向けて日本語能力を高めることが出来ました。また、クラスを担当していた教授にはよくアドバイスをいただきました。キャリアオフィスには3回生2セメスター時から毎週面談を入れるように努力しました。早めに対策を始め、本選考の募集が始まったらすぐに提出できるように、履歴書の完成度に磨きをかけました。日本で就職した先輩には、実際にあったミスやそれを乗り越えたコツなどを教えていただき、先輩の経験をロールモデルとして参考にしました。中でも、印象に残っているアドバイスは、自分らしさを保って、日本人になりきらずに、人とは違う自分の個性を大切にすることです。他の人と比べて違いを隠したり、日本人らしく振舞ったりして内定をいただいても、入社後に苦労することになります。人との違いを個性と捉えて誇りを持って、それをアピールするべきであると考えます。

ー質問③ 就職活動において、外国人材に求められていることは何であると感じましたかー

言語能力と多様な言語を活かした協働力であると考えます。ただ様々な言語を話すことが出来るという言語能力だけではなく、様々な言語を活かして効果的にコミュニケーションが取る能力や、どのような環境であっても周りの求めていることを汲み取って協働できる観察力が求められいると感じました。中でも、異文化環境の中で、周りに合わせすぎることなく、また孤立することなく、多様な環境に柔軟に馴染みながらも個性を保って活躍し続ける力が必要です。また外資系企業と日系企業では、外国人材として重視する能力が違うと考えています。外資系企業では、いかに多様な言語を話すことができるかという成果を求められているため、話すことのできる言語の多さもアピールしていました。一方で、日系企業では、いかに日本の社会や文化に適応できるかなど、社風とのマッチングを重視しているため、日本語以外の言語能力は強みにせず、自分の価値観と企業の社風の一致点をアピールしていました。このように、企業が重視する点や欲しい人材など、相手が求めていることは何かを意識するように心がけていました。

ー質問④ 企業が求める人材像をどのように分析しましたかー

徹底した企業分析を行いました。実際に働いている方にお話を聞く機会を作り、インターネットに記載されているような内容でも質問しました。その人ならではの意見を聞けたり、文章では知り得ない現場の情報を知ったりすることができます。その上で、面接前には、頭の中で企業ごとのプロフィールを作るなどして、面接中も面接官の反応に気を配るようにしました。しかし、相手に合わせて自分を創り上げるのではなく、相手が求める求職者像と自分の個性の中で一致する点を伝えるようにしていました。

ー質問⑤ 選考を受ける上で、困難であったことはなんですかー

他の求職者とは異なるユニークな点や秀でた能力を、その場ですぐに証明しなければいけないことです。選考を受ける中で、アピールした自分の強みや能力は、面接の中ですぐに試されるということに気づきました。言語能力を強みとした場合は、その場で日本語と英語の両言語で回答することが求められます。また、手書きで日本語の作文を書く試験もありました。普段から対話力だけでなく、漢字などの文章力を鍛えていないと突破できない試験でした。さらに、言語能力だけでなく、論理的思考力に関しても、面接での質問を通じて能力を試された経験があります。能力を証明するための質問は、模擬面接や選考対策では知り得なかったことで、実際の面接を受けて初めて気づいたことでした。強みや能力は伝えるだけではなく、面接のその場で示すことが出来るかどうかが重要です。

ー質問⑥ 面接の中の困難を乗り越える上で、大学時代にやっておいてよかった思うことを教えてくださいー

専門性や言語能力の向上に全力を尽くしたことや、多くの課外活動に挑戦したことです。特に課外活動に関しては、グアテマラでの水質汚染改善プロジェクトなど、一見専攻とは関係がないように見える様々な活動経験が内定につながりました。日本語の履歴書では、枠と設問が決まっているため、1つの経験を深く掘り下げて伝えることが求められます。成果だけではなく、自分の価値観や考え方を示す必要があります。一方で、英語の履歴書では決まった枠がなく、構成そのものが自己アピールになります。1つの経験では不十分であるため、最高で4つほどの強みとなる多様な経験が必要です。好奇心旺盛なAPUの皆さんなら様々な経験を積むことができると思います。また、成功体験を自慢するのではなく、達成した目標を客観的に説明することが重要です。何よりも、就職活動を早期に始めていたことが明暗を分けました。就職活動の厳しさを早めに知ることが出来た経験から、十分な努力、お金と時間をかけて準備万端な状態で本選考に臨むことが出来ました。

ー質問⑦ 大学でやっておいたら良かったと思うことはありますか。ー

ITスキルを高めることです。就職活動を行う中で、現在の社会の動向として、どの業界の企業であってもITスキルが重要視されていることに気付きました。金融などの専門知識や、言語能力の次にITスキルはよく求められるものです。おすすめするスキルは、プログラミング言語「Python」、データベース管理やウェブデザインの知識などです。実はAPUの授業にも、プログラミング、データマイニングやデータベースシステムなど、ITスキルを取得する授業が多く開講されています。

ー質問⑧ 最後にこれから就職活動を始める後輩にメッセージをお願いしますー

自分らしさに誇りを持って、それを証明してアピールできるように徹底した準備をしてください。選考で、正真正銘の自分を伝えて残念な結果になったとしても、企業に合わなかったと割り切って次の選考に切り替えてください。あなたの人とは違うユニークさや個性を評価してくれる企業が絶対にあります。強気で挑戦し続けてください。そのためには、あなたらしさや周りと違う強みを証明する経験が必要です。必ず面接の中で、能力を証明する試験があるので、しっかり準備して選考に挑んでください。

次回は人事系コンサルに内定した先輩にインタビューした記事を予定しています!お楽しみに。


中川 夢菜
中川 夢菜



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