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卒業生インタビューVol.10 「在学中から起業、日本と台湾の架け橋に」

読了時間: 5分

管卓明さんはAPU在学中に貿易関係の会社を起業し、現在はドリンク、台湾スイーツ、団体専用レストランなど、様々な事業を展開するGLG FAMILY(以下、GLG)で代表取締役を務めています。学生時代から失敗をものともせず挑戦し続けてきた管さん。そんな管さんの挑戦はどのようなものだったのでしょうか。

台湾の観光局より「2022 台湾観光貢献賞」を受賞。

【卒業生プロフィール】
氏名:管 卓明さん
出身:台湾
卒業年:2009年 アジア太平洋学部(APS)
大学時代の活動:貿易業起業、卓球部
現職:Leap株式会社/GLORY株式会社 代表取締役

お仕事はどのようなことをされているのですか。

在学中に貿易業を別府市石垣東を拠点に始めました。現在は、台湾のドリンクやスイーツなど、さまざまな事業を展開するGLGという会社を営んでいます。GLGの店舗は全国各地にあり、大分県だと、大分オーパの台湾スイーツ店「台湾甜商店」はGLGの事業の1つです!最近はスイーツやドリンクだけではなく、鍋料理、唐揚げ、化粧品など事業を拡大中です。

会社を経営するにあたり、大切にしていることはなんですか。

「日本と台湾の架け橋」をミッションとして掲げています。東アジアで幸福度ランキングNo.1の台湾は幸福の文化を持つと言われており、会社としては美食を通して、スタッフのハッピーから、顧客のハッピーへ繋げていきたいです。また、人はそれぞれに価値があると思っているので、いかにそれぞれのものを引き出していくかが、会社を経営していく中で重要であると考えています。

素敵なビジョンですね。どのような経緯で起業したのですか。

初めて起業をしたのは19歳の時ですね。九州横断道路沿いにあるたこ焼き屋さんでアルバイトをしていた経験から、たこ焼きのお店を台湾で出店しました。
アルバイトをしていたのは、お金がなくて困っていたからです。APUに入学する前に、両親が破産し、わずか30万円を持って日本に来ました。日本語も全く話せなかったですが、いますぐに働きたい、という旨を伝えてたこ焼き屋さんでのアルバイトをし始めました。

現在の会社、GLGの起業に至った経緯はなんですか。

天空祭がきっかけです。友達と一緒に台湾ブースを出店し、すぐに完売しました。次の年も、前年の3倍の材料を用意しましたが、すぐに完売。当時は今ほど台湾スイーツやドリンクの材料が手に入らなかったので、材料の輸入を始めようと起業したのが動機ですね。そこから、貿易、直営店舗、タピオカのお店、スイーツ、ルーローハン、鍋、朝食、など台湾の美食として展開しています。妻ともう一人のたった3人で起業した会社には、現在300人ほどの従業員がいます。

APUの学生時代は、他に何かされていたのですか。

高校まで卓球をしていたこともあり、卓球部に入っていました。実は、GLGの事務所のデスクは卓球台なんです!なぜかというと、常に常識外のことを考えるようにしているから。「卓球台はなぜ会議室の台として使えないのか。」などなど、イノベーション・マインドや発想力は常に持つようにしています。

他に大切にしている考えはありますか。

今ある課題には他にも解決策や答えがあり、普通に解決するのではもったいない!と考えています。「当時は流行っていないが、どうにかできるか。日本の文化では朝食は家で食べるが、それを、外食にしたらどうなるのか」などなど、色々と考えていますね。

課題を解決していくときに失敗を経験したことはありますか。

自分の中には失敗はないと考えています。その代わりに、「まだ成功していない、プロセスの途中である」と思います。5年後でもいいし、自分が死んだ後でもいいし、次の世代でも成功したらそれって失敗じゃないんですよ。

では、苦労した経験を聞かせていただいてもいいですか。

日本に来た時、破産した両親からもらった30万円は1ヶ月半でなくなってしまいました。お金がないのでアルバイトをしようとも、日本語もろくに話せず、なかなか決まりませんでした。コンビニの前でアルバイト情報を待ち、履歴書を5つくらい常に持ち歩いて、すぐにでも働けるように職を探していました。
そのため、面接まで漕ぎつけたアルバイトは、その日から働き始めました。夜も仕事をしなければいけなかったので、原付で通勤。特に冬は怖かったですね。死にそうになったこともあります。バイトの危険な帰り道に、「生きるためにどうすればいいのか」を考える思考力はすごく身につきました。

管さんのこれからのビジョンを教えてください。

19歳から飲食業を始め20年たった今、異文化を知ることが重要だと考えています。それに加え、飲食業界にもITの技術が必要だなと。なのでソフト開発など、飲食業に貢献できるようなソフトやアプリの作成に力を入れたいです。GLGのモットーは「飲ジョイ業」です。この飲ジョイ業を達成するには、働き手の収入を上げなければいけません。この課題を解決するにはチップ文化が有効だと考えます。今はまだ開発中ですが、各店舗、お客様にQRコードを読み取ってもらって、その従業員にチップを渡すシステムです。 時給をアップできるし、サービス精神向上に繋がる。店長も声をかけなくてもいいし、常連客の増加も可能になるでしょう。トリプルウィンにつながると思います。顧客がスタッフに様々なメッセージを伝える設定を作り、新しい発想を生み出していきたいです。

最後に、APU生にメッセージをお願いします。

先ほども述べたように、長い目で見ると何事も失敗にはなりません。APUでの学びが活きる活動をして欲しいです。また、将来のことを常に考えてください。上へ、上へと目を向ける。まさに「天空思想」ですね。周りに流されないで自分のビジョンを見て欲しいです。私自身も、おもてなしや掃除の大切さ、朝礼、声出しなど、アルバイトから得た知識を台湾での起業の際にたくさん活用しました。なので、経験から得た知識を元に、自分のビジョンをしっかり持ってください。

Loop.A.S. インタビュアー

名前: 砂田萌花
学部: アジア太平洋学部(APS)
こんにちは!私はAPS2回生の砂田萌花です。好きなことは、音楽を聴くことです。
ルーパスの活動を通して、人との関わりを大切にして自分自身成長していきたいと考えております。
よろしくお願いします!

Loop.A.S.
Loop.A.S.

”LOOP”で始まる名前が物語るように、学生団体「Loop.A.S.(ルーパス)」は、APUの卒業生(校友)と在校生を結びつけ、様々な活動やイベントを通じてAPU生にチャンスを広げることを目指して活動しています。APU校友会と協力して、校友と学生が出会い、知識を共有し、在学中や卒業後のより良い生活について理解を深められるような機会を作っています。
学生ブログでは、Loop.A.S.による校友へのインタビュー記事を転載しています。




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