2017年度 科学研究費助成事業による研究 No.7

研究課題:日本人グローバルリーダーの成長モデル構築と育成プログラム開発

研究代表者:平井 達也

研究内容

本研究では世界的に活躍している日本人グローバル・リーダー(以下、GL)への面接調査を通して、彼らの特性と発達過程を明らかにし、GL育成プログラムを開発することを目的としています。具体的には、①卓越した日本人GLへの深層面接を通して、彼らの能力と発達過程を明らかにし、発達を促進する要因を抽出する、②日本人GLの特徴と発達度合いを測定する心理尺度を作成し、③高校生・大学生・社会人を対象としたGL育成プログラムを開発・実施し、作成した心理尺度によってその効果を検証することで、これからの日本を担うGLの育成に貢献することを目指しています。

研究動機

世界のグローバル化の流れの中で、国の枠組みを超えて様々な文化や多様性を持つ人々と共に力を発揮できるGL育成が急務となっており、近年国としても多額の資金を投入して、国際化拠点整備事業(グローバル30)をはじめとする事業に着手しています。しかし、この分野に関する研究は、アメリカには研究の蓄積があるものの、日本ではまだ始まったばかりであり、特に日本人GL に関する研究が不足しています。そこで、本研究では、①人間の肯定的な特徴やその発達要因を分析し実証するポジティブ心理学の視点を活用し、②日本人としての持ち味や強みも最大限に活かしたGLモデルを模索し、③研究の成果を大学の教育実践に還元することでグローバル教育のさらなる向上に結びつけることを重視しています。

研究の特色と意義

まず、日本文化にも配慮した新しいGL像およびその育成方法を提唱できる点が挙げられます。昨今語られるグローバル人材像としては、GL=自己主張や牽引力が強く、個人主導の欧米型リーダーが引用されることが多いのですが、本研究では日本人としての持ち味や強みを最大限に活かせるようなGL像を提唱できます。
次に、GLの特徴を実証的に測定する質問紙を開発できる点が挙げられます。GLに関する研究を概観してみても、GLの特徴や能力を実証的に測定し信頼性と妥当性を備えた尺度は非常に少ないのが現状です。今回本研究で尺度を開発することで、グローバル教育プログラムの効果を実証的に測定するツールを提供することができます。
3つ目に、様々な教育場面で適用可能な育成プログラムを提供できる点が挙げられます。本研究は、実際の日本人GLへの面接を基に、GLとして必要なスキルや態度を醸成できる実践的プログラムを開発し、高校生、大学生、社会人を対象にプログラムを実施・改善するため、多くの教育場面で適用可能なGL育成プログラムが提供できるようになります。


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