概要

センター長挨拶

世界のムスリム人口は、現在、約16億人にのぼり、その多くがいわゆる「アジア太平洋地域」に集中しています。日本としても、2020年の東京五輪を見据えた来日外国人2,000万人計画の中で、ムスリム観光客の来日促進については戦略的重要性を見出していますが、宗教文化的な禁忌を持つ彼らを地域レベルでスムーズに受け入れていくための基盤作り及び地域での彼らの「おもてなし」の体制をいかに築くか、彼らとの地域における文化的共生をどのようにして市民レベルで確立するかなどを巡る議論については、まだ緒に就いたばかりです。 RCMAの目的は、イスラム圏の研究に主軸を置いたものではなく、多岐にわたります。たとえば、大分への観光や居住目的のムスリムの方々にとって、大分を快適に感じてもらうにはどのようなことが必要であるかということや、大分県をはじめとする日本の地方企業がイスラム圏をはじめとする海外でビジネス展開するにあたり必要なことなど、80以上の国と地域から学生が集まっている本学の多様な文化的背景を持つ環境から得られる経験をもとに、研究者のみならず企業、地方自治体、地域にお住まいの皆さんにとって有益な機会や情報を提供できると考えています。さらに、RCMAの様々な活動が、本学のユニークな人的資源と地域の課題とを結びつけ、「地方創生」に貢献するような実践的な研究テーマを掲げて活動を行っていけると確信しております。本学の新たな可能性を拓くものとして、今後のRCMAの活動に期待してください。

RCMAセンター長 DAHLAN Nariman

活動方針

当センターでは今後以下の取り組みをすすめていきます。

  • 地域におけるムスリム文化との共生のあり方について

  • 地域活性化や地域企業の更なる発展、地方創生にも資するようなモデルの構築

  • 多様な文化的背景や専門分野の研究者および企業・団体・自治体と連携することによる、ユニークかつ実践的な研究活動の展開

  • 「経営学・ファイナンス」「観光学」「文化・思想・社会学」「国際関係・政治学」などの分野におけるイスラームに関する研究活動

2021年度の主な活動

12月5日(日)、他の大学と研究機関とコラボしてアジア太平洋カンファレンス2021にAPU-RCMA特別セッション「Challenging in Implementing Muslim Friendly Hospitality Services (MFHS)」として参加した。この特別セッションでの発表者は中村先生(中村学園)、Dahlan Narimanセンター長、大形先生(九州国際大学)、水野先生(JETRO)の4人。また、討論者としてDr.Ayang Utriza Yakin(Catholic University of Louvain, Belgium)を招き、日本とヨーロッパMHFSとの違い等について討論された。
1月21日(金)、「お笑い×地方創生」をテーマにして、APU学内向けのオンライン特別講座を実施した。登壇者は大崎洋(吉本興業会長)、アルカンタラ先生(APM学部長)、久保先生(APS教授)であり、Dahlan Narimanセンター長が司会者であった。
1月22日(土)、「多様性を尊重した次世代の大学の役割と若者の社会起業家支援」をテーマにしてムスリム研究センターの企画として、他の大学とコラボして、ムハマド ユヌス氏を招聘して基調講演を実施し、ソーシャルビジネスについてのシンポジウムや発表を行った。
前半のイベントでは、九州大学と龍谷大学、iU専門職大学、APUの在学生及び卒業生によるソーシャルビジネス活動の紹介を行いました。また、後半のイベントではムハマド ユヌス博士の基調講演を実施し、ソーシャルビジネスについてのシンポジウムを行った。

お問い合わせ先

立命館アジア太平洋大学
リサーチ・オフィス内
ムスリム研究センター

住所:〒874-8577 大分県別府市十文字原1-1
電話番号:0977-78-1134
Email:rcma@apu.ac.jp

取材依頼は下記にお願いします。
https://www.apu.ac.jp/home/business/content9/
学長室
電話番号:0977-78-1114

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