民主化支援研究所

研究センターの目的と背景

冷戦終結後の東欧の民主化、2001年同時多発テロ以降の「破綻国家」の再建の国際的要請をうけ、先進諸国による途上国の民主化支援の必要性が高まっている。こうした支援を推進する非政府団体であるFREDOM HOUSEからの受託研究で、日本政府による民主化支援についての報告書作成をセンター設置の一義的な目的とし、APU在籍大学院生による関連研究を包括する。さらに、これを足がかりにグループメンバーによるさらなる外部受託研究・研究資金の獲得、学会発表・論文出版を目指す。

研究センターで取り組む研究プロジェクト

FREEDOM HOUSE受託研究「日本政府による民主化支援」調査・報告書作成

日本政府による途上国の民主化支援の量的・質的な資質を国際比較可能な形で明らかにする。

FREEDOM HOUSE受託研究「日本政府による民主化支援」調査・報告書はこちらからご覧頂けます。

https://freedomhouse.org/report/democracysupport/japan

「日本政府による民主化支援」(拡大継続部分)

記述的な報告書に加え、より深い学術的分析を試み、論文作成につなげる。学術論文では、日本政府の対外開発援助(ODA)政策決定における「民主化」要因の、その他の独立変数との比較における優先度、および相関性を明らかにする。

Civil society and social movement in Hong Kong and Taiwan

China's rise has been bringing profound impact to its peripheries and the rest of the world. Much attention has been paid to the security and economic aspects of such transformation, yet its political impact on neighboring countries remains understudied. This project seeks to examine the way in which China uses economic instruments to shape political life in Hong Kong (as a Special Administrative Region) and Taiwan (the next target to implement the policy of "One Country, Two Systems") and the role played by Hong Kong's and Taiwan's civil society in resisting the perceived erosion of their civil liberty and political rights.

「ミャンマーとネパールの民主化」

ミャンマーとネパールの民政移行の原因と、民主化プロセスの直面する内的・外的課題を明らかにする。

「タイの民主主義体制への移行と停滞」

タイの民主主義体制への移行と停滞、逆転の原因を同国内の社会政治のダイナミズムと対外関係を通じて分析する。

「アメリカ外交における『民主化』」

同時多発テロ後のブッシュ政権によって取り上げられたアメリカ外交における「民主化支援」のテーマが、その後オバマ政権でどう変化し、トランプ政権下でも適用されるのかを明らかにする。

「民主政治における『参画』」

小国の直接民主制を除き、多くの民主主義政治は間接民主制(代議制)を取っているが、市民が選挙投票以外の形で直接政治参画するさまざまな仕組みが制度化されているのが普通である。しかし、こうした「参画」形態は参画の「質」という観点からの綿密な検討を必要とする。質の高い「参画」を可能にするような「民主化支援」のあり方を問う前提となる「参画」の質を理論的に詰めていく。

2017年の主な活動

  • 佐藤洋一郎
    APU教員、学外研究者およびRCAPS客員研究員との共著を含む著書3冊が出版されたほか、3つの章の執筆と4回の発表を行った。上記2冊の著書および2つの章はRoutledge社とPeter Lang社から刊行された。
  • LAK Chansok
    AP Conferenceでの発表のほか、RCAPSから補助金を受給しカンボジア・プノンペンで現地調査を行った。また香港中文大学向けに一章を執筆(Routledge社により出版)し、新聞社からの取材を数回受けた。
  • KIDA Dani
    2017年7月よりRCAPS客員研究員として研究活動に取り組み、「political participation」についての研究を継続するとともに、新たに「Lowering of the Voting Age in Japan and Voter Education Curriculum」をテーマに研究を始めた。9月にRoutledge社より著書を出版する契約を締結したほか、AP Conferenceで発表を行った。
  • CHEN Ching Chang
    2章の著書が、学外研究者およびAPU教員の編集ののちRoutledge社により出版された。その他実績として書評、メディア評論のほか、多岐に渡るテーマについての発表を8回行った。
  • 吉松秀孝
    APU教員と共著した著書がPalgrave Macmillan社とRoutledge社から出版された。オーストラリア・クイーンズランド州Griffith大学で開催された国際ワークショップで「Contested Multilateralism 2.0 and Asia-Pacific Security」と題して発表を行った。
  • SEK Sophal
    「Bangkok Post」へメディア評論を2回寄稿したほか、サウジアラビアで開催された「7th International Conference on "Youth and their Social Impact」に参加した。さらに、「Connecting Communities and Networks」をテーマにインドネシアで開催された若者の民主化における役割についての1週間の研修にも参加した。
  • 竹川俊一
    アメリカ・ワシントンで開催された「2018 Annual Conference」および、韓国・ソウルで開催された「23th South Korea-Japan International Symposium」(Korean Society for Journalism and Communication StudiesとJapan Society for Studies in Journalism and Mass Communicationの共催)に参加した。
  • TRAN Thi Bich
    2017年7月~2018年7月、RCAPS客員研究員として研究活動に取り組み、佐藤洋一郎と共著した著書を含め2冊が出版された。またAP Conferenceおよびフィリピンで開催された「2nd PHISO International Conference in Davao」にて発表を行った。

研究メンバー

佐藤 洋一郎 教授 立命館アジア太平洋大学
吉松 秀孝 教授 立命館アジア太平洋大学
竹川 俊一 教授 立命館アジア太平洋大学
Chen Ching Chang 准教授 龍谷大学
Hnin Yi 講師
博士課程
イーストヤンゴン大学
ヤンゴン大学
Michael Porter APS博士課程 立命館アジア太平洋大学
Dani Kida RCAPS特別研究員 立命館アジア太平洋大学
Santosh Poudel Sharma 講師 トリブバン大学
Tran Thi Bich RCAPS特別研究員
博士課程
立命館アジア太平洋大学
アントワープ大学
Chansok Lak 講師
博士前期課程
カンボジア大学
立命館アジア太平洋大学
Sek Sophal 職員 カンボジア独立メディアセンター

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