AGR世界を知り尽くす ~参加者インタビュー~

今回、インタビューしたのは、APS2回生(参加時)の梅木 菜々子さんです!
梅木さんは、スウェーデンのAGRプログラムに参加しました。

梅木さんがこのプログラムに参加したきっかけは何ですか?

私がAGRに参加した理由は、環境・福祉・教育などの面で発展しているスウェーデンでの学習を通し、日本の労働環境制度、福祉制度、また日本とスウェーデンの違いをより客観的にみることが出来るのではないかと考えたためです。そして、AGRは学生主体で現地調査を行うため、実践的であり、積極的に動くことができる環境に身を置くことができることに魅力を感じました。
また、情報化社会となった現代では、適切に情報を選択することが求められる。インターネットを使って検索をすれば、多くの人の意見、情報が手に入ることが私たちの「当たり前」になったのは最近のことではないと思います。しかし、誰が書いたのかも分からないニュース記事やブログを読み、私が探していた分からないことへの「答え」が見つかったつもりになっている状態に違和感を覚え、AGRのプログラム紹介にあった《様々な疑問に対する自分なりの「本当の答え」を見つけたい方、ぜひご参加ください》という言葉がこのプログラムに参加したいをいう気持ちを後押ししてくれました。

実際にプログラムに参加してみて、どういったことに取り組みましたか?
フィーカの様子 (フィーカの様子)

私たちのグループのテーマは「フィーカと仕事」にしました。フィーカとはスウェーデンの文化の1つであるコーヒーブレイクのことです。私達のリサーチクエスチョンは「フィーカが仕事に与える影響」、サブクエスチョンとして「フィーカが生産性の向上につながっているのか」「フィーカを利用したコミュニケーションは取られているのか」「それらはどのような影響をもたらすか」にしました。

何故、そのようなテーマを選んだんですか?

福祉国家で幸福度が高いと言われるスウェーデンと私達の住む日本を単純に比較してみた際に、労働の分野で大きな差が見えるのではと考えました。日本の労働環境に対しての世間の意見は厳しく、残業や職場での人間関係から心理的なストレスを感じる人が多いことが現状です。そのため、スウェーデンとの違いがより鮮明に見えるテーマであると考えていました。そして、スウェーデンの基礎調査を続けていると、フィーカという文化があることを知り、この文化が何かしらの影響を労働面に与えているのではないかと考え、調査することに決めました。それに加え、文献やインターネット上にあるブログ等の情報をもとに、「フィーカという休憩時間が効率よく、集中できる環境を作り出している。」「フィーカを通して、同じ会社で働く人とのコミュニケーションをとっている。」という仮説を導き出しました。

実際のそのテーマをどのように調査しましたか?

調査はスウェーデンの首都ストックホルムを中心に行いました。現地の人との会話を重要視していたため、手法はアンケートとインタビューを中心に調査活動をしました。1日目は思ったように調査が円滑に進まず、アンケートもほとんど回収できませんでした。しかし、教授と相談をして現在はどのような状況下、どうすれば調査がより良い形で進めることができるかを話し合い、調査を主に行う場所や質問内容を変更しました。フィーカと仕事の関係を調査するために、ストックホルムのビジネス街で、現地の人にとってフィーカとはなにか、日常的にどのようにフィーカを行なっているのか、そして仕事とフィーカの関係性についてどう思うかなどという質問をしました。また実際に現地のカフェやレストラン、フードコートなどで実際のフィーカの様子を観察・体験しました。フィーカのことについて知りたいというと多くの人が喜んでアンケートに答えてくださり、コミュニケーションを活発にとることができました。

その調査の結果、どういうことが分かりましたか?
現地のカフェの様子 (現地のカフェの様子)

調査結果としては、仮説どおり、労働者が働きやすい環境を作ることにフィーカが影響しているということです。アンケートの質問である「労働とフィーカに関係があるとしたらどのような効果が期待できますか?」という質問に対して3分の2の回答者が「良い労働環境」と回答していました。それに加え、現地調査の2日目で「あなたにとってフィーカとは?」というテーマで1日活動し、「仕事の合間の休憩として」「友人や家族、恋人などと会ってカフェでコーヒーや紅茶を飲みながらお菓子を食べること」をフィーカだと捉えていることが分かりました。
そして私たちの現地調査前の予想と違ったことは、フィーカとは一人でコーヒーを飲むことを指すものではなく、誰かと一緒に休憩時間をコーヒーやお菓子と共に楽しむこと、だということです。これらの結果から、労働環境においてフィーカは集中力を持続させ生産性を高めるだけでなく、職場の人間関係にも良い効果を発揮していることを期待できると言うことができると思います。スウェーデンの基本労働時間は日本よりも短いですが、フィーカという日常的に取り入れられている休憩によりリフレッシュすることができるため、仕事に対して集中して取り組むことができる環境が整っていることが予想できるとも思っています。
また、現地実習の5日目に訪れた現地の大学での調査ではスウェーデンの学生たちにアンケート調査をすることができました。その際に得たインタビュー内容からフィーカは、労働者だけに限らず学生の勉強の手助けにもなることが分かりました。大学内を実際に視察した際に、食堂やカフェのようなスペースをはじめ大学の広場でも、休憩時間に学生や大学職員の方々がフィーカを楽しんでいる様子を見ることができました。このことからスウェーデン人はフィーカを行うことで、集中力を高め、質の良い作業に取り組めていると言えます。
結果として、スウェーデンの文化であるコーヒーブレイクであるフィーカに対して、人々はコミュニケーションを活性化させる効果を期待していることが分かりました。
街には幅広い年代の人が友人や家族との会話を楽しむ姿が見られました。

その他に、現地に行ったからこそ学べたことはありましたか?

フィーカをしている人々はほとんど携帯電話を見ておらず、顔が見ることができない携帯電話よりも相手と直接会ってコミュニケーションをとることを大切にしていると思いました。

今、振り返ってAGRでよかったな、と思うことはありますか?
グループメンバーとの調査中の一コマ (グループメンバーとの調査中の一コマ)

学生主体で調査を進めていくこのプログラムでは、グループメンバーと協力して計画を立て、臨機応変に物事に対応していくため、コミュニケーション力と積極性を養うことができるのが醍醐味であると実際に活動して感じました。私たちのグループは毎日夜にミーティングを行い、次の日の計画をしっかりと立て、行動を起こしていました。渡航前には、グループでプログラム時に使う専用のノートを作り、プログラムでのグループの目標、個人での目標などを明確にしていました。
実際に渡航してみて感じたことは、誰かに動かされるわけでなく、自分達で積極的に行動を起こすことで新しい経験につながるし、失敗をしたとしても多くの学びがあることです。

AGRに参加して今後、取り組みたいことはありますか?

今回のAGRで得た経験を活かし、自分があまり知らない土地での活動をする際に効率よくその土地を知ることができるようにしたいと思っています。また、活動期間を通して得ることができた積極性や、コミュニケーション力をAPU生活にも活かし、学習に励んでいきたいと考えています。

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