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2010年度第1回APU講座を開催

講演・シンポジウム

2010/7/5

2010年6月26日(土)、APUが主催する市民向け講座「2010年度APU講座:世界の今と未来〜APUから考える〜」が始まり、第1回はMEIRMANOV Serik APS准教授が「カザフスタンにおける450回の核実験:健康への影響と新しい医学戦略」をテーマに講演しました。当日は45名の市民が参加しました。


カザフスタン出身のMEIRMANOV准教授は、母国で行われた450回に及ぶ核実験の弊害について、核実験施設があったセミパラチンスクでの被害状況や現在まで続く影響、特に子どもたちが白血病など多くの病気を発症していることなどを紹介しました。そして「唯一の被爆国である日本と、核実験の犠牲となったカザフスタンでは、“核”は人々の心のなかから消えることはない」と述べました。

続いて、MEIRMANOV准教授は、長崎大学と共同で行っている最新の方射線被曝による癌の研究、また医療現場で大きな役割を担っている放射線治療と治療によって誘発される癌の危険性について説明したほか、長崎の原爆体験を題材にした長編アニメーション「NAGASAKI・1945〜アンゼラスの鐘〜(*)」のロシア語字幕制作や上映活動についても紹介しました。難しい専門用語が多い中、受講者は熱心に耳を傾け、メモを取る姿が見られました。



講座終了後には、中国やインドネシアなど4カ国出身を含む13名の講座補助を行うアシスタント学生やMEIRMANOV准教授と交流会を行い、受講者は講義内容について熱心に質問したり、国際学生から母国語や文化、歴史について話を聞く機会もありました。

受講者からは「日本もカザフスタンも外からの影響で被曝を経験しており、身近に感じました。核というといつも悪いイメージばかりが浮かびますが、医療分野へ発達させることが大切だと感じました」といった講義内容への感想や学生との交流について「APU生のホームスティを受け入れており、学生の成長をわが子のように楽しみにしています」といった声も寄せられました。

APUでは地域社会の国際化と活性化へ寄与すること重要な使命と認識し、その取り組みのひとつとして開学前の1998年から公開講座「APU講座」を開催しています。2010年度のAPU講座は「世界の今と未来〜APUから考える〜」をテーマに、4回のシリーズ講座として開催しています。現在2回目以降の講座参加者を募集中です。詳細はこちらをご覧下さい。

*「NAGASAKI・1945〜アンゼラスの鐘〜」
2005年10月、被爆60周年を期に反核平和の願いを込めて製作された長編アニメーション。モデルとなったのは自ら被爆しながらも被爆者の救護に尽力した実在した医師、秋月辰一郎氏。タイトルにもなった“アンゼラスの鐘”とは浦上天主堂の瓦礫の中から掘り出された鐘のこと。2007年10月にはニューヨークの国連でも上映された。ロシア語字幕は、放射線被害が大きいロシア語圏での上映を望む長崎市民の願いから実現。
作品についての詳細はこちら

取材:安食 夏美(APM2,日本)
APU学生広報スタッフ<Student Press Assistant (SPA)>






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