立命館アジア太平洋大学

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学長ノート

卒業生へのメッセージ

2015/3/13

是永 駿 第3代学長


APUを巣立って行く皆さん、心からおめでとう。今日から、君たちは社会人です。いかなる試練にも果敢に挑戦して、楽しい人生を送ってください。

日本には約800の大学がありますが、昨年文科省は、その中から「スーパーグローバル大学」としてトップ30大学を選ぶプロジェクトを立ち上げ、APUはこれまで15年間の実績と、これからのプランの質の高さが評価され、そのトップ30大学に選ばれました。このプロジェクトは10年間続きます。これから10年の間に、APUは日本を代表する国際大学として更に飛躍し、アジアのトップ30を目指します。

高等教育は世界的に「自由市場」化してきており、大学はますます自らの存在の意味と価値を明確に示すことが求められています。APUは、「自由、平和、ヒューマニティー」という気高い理念を掲げ、主に社会科学に特化した、中規模の、高度に多様化されたキャンパスを誇る、先進工業国日本に立地する国際大学です。大規模のいわゆる総合大学ではありませんが、APUはいわば、きわめて高性能のヨットクルーザーのような存在として、これから世界の高等教育の中でトップクラスをめざす大航海に乗り出します。APUのエンブレムを思い浮かべてください。まさしく、大海原の波を蹴立て、航海するキャビン・クルーザーか帆船に見えませんか。

今年の二月、校友、在学生、教員、職員の四者約70名が一堂に集まり、二日間、APUの将来ビジョンについて語り合いました。海外からも20カ国、遠くはトンガ、インド、モンゴル、ミャンマーなどからも校友が駆けつけてくれました。APUは校友の力を、世界中の校友ネットワークを、大学と校友とを結ぶ宝だと考えています。10年後、20年後のAPUはどうあるべきか、その理想に近づくために私たちに何ができるか、討論の中から、海外インターンシップ、起業家支援、母校での後輩支援、国際機関とのパートナーシップ等々、さまざまな具体的な提案が出されました。校友たちの熱い愛校心、厳しい批評眼、何よりも何かを変えたいというチャレンジ精神を目の当たりにして、校友が教育パートナーとして世界とキャンパスとをつなぐAPUの未来が、この日スタートしたのだと実感しました。

世界はますます不確定性、暴力性、破壊性を強めています。私たちは人間の歴史に学び、人間が到達した普遍的な真理、APUの理念である「自由、平和、ヒューマニティー」はまさにその普遍的な真理を表していますが、その真理を拠り所にして、こうした暴力や破壊に立ち向かわねばなりません。ひとつの宗教が、ひとつの政治的な主張が絶対的な価値をもつと考えるのは愚かな思考です。なぜ他者の、ほかの人々の存在とその個として尊厳を認めないのか。民族や宗教の違いを超えるのは、人間の尊厳への意識、他人の存在への理解と共存の意識なのです。APUが培ってきた、自己と他者とを互いに認め合う多様性が新しい価値を生むのです。多様性を認め合い、人間の尊厳を守る、このAPU魂がこの世界の混乱を救うのです。APU魂を胸に、人生を生き抜いて下さい。

2015年春学位授与式のニュース


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