学長ノート

新入生へのメッセージ(2021年春入学式)

2021/04/01

出口 治明 第4代学長

入学式祝辞

APUへのご入学、おめでとうございます。APUを代表して皆さんのご入学を心から歓迎いたします。また、ご家族の皆様にも心よりお祝いを申し上げます。この春、983名の新入生を迎えて、現在、国際学生2660名、国内学生3106名、計5766名の学生がAPUに在籍しています。国際学生は90にのぼる国や地域の出身者がいます。日本には800弱の大学がありますが、これほど多くの国・地域から集まった国際学生が学んでいるのはAPUだけです。国内学生も全ての都道府県から集まっています。皆さんはこれから、世界から集まった学生と共に学ぶだけでなく、サークルやAPハウスでの生活、世界中で活躍する先輩方との交流など、学生生活のすべてを通じて異なる文化や価値観と出会い、知識を深め、人格を磨き、生涯続く友情を育む経験をするでしょう。このことをAPUでは「グローバル・ラーニング・コミュニティ」と呼んでいます。

皆さんは、新型コロナウイルスの流行によって世界が大きく変化するのを体験してきました。生活が一変して、悲しい思いをしたことも沢山あったでしょう。しかし、そのなかで人類が学んだことの一つは、ICT(情報通信技術)を活用することで、感染を防ぎながら人々の繋がりを作り出していくことが可能であることを実感したことでした。昨年の春はAPUでも、学生の学びを中断しないために全ての授業をオンラインに切り替え、教育効果を落とすことのないよう努力してきました。APUとしては初めての試みでしたが、オンライン授業ならではの良さも知ることができました。

しかし、やはりAPUの最大の魅力は、世界中から集まった学生がキャンパスで共に学び、交流し、APハウスで共同生活をしながら友達作りができるということであり、これは簡単にオンラインで代替できるものではありません。そのためAPUは、今年、ほぼ全面的に対面授業を再開します。入国制限のために、まだ日本に入国することができない国際学生は、しばらくオンライン授業となりますが、1日も早く皆さんをAPUのキャンパスに迎え、全ての学生にAPUらしいキャンパスライフを満喫してもらいたいと願っています。

APUはこれから大きく変わります。現在、2023年に向けて3つめの学部を作る準備をしています。これにあわせて協働学習(Collaborative Learning)に対応した新しい教室棟や寮も作ります。国内・国外のさまざまな場所で体験学習ができる機会を増やします。国内・国外の大学と連携して、共同の授業を開発します。国際的な大学としての先進的な取り組みをさらに強化します。皆さんが卒業したあとに誇りに思ってもらえるような大学作りを進めます。

大学の主役は学生の皆さんです。皆さんが学び、成長することが大学としての機能の最も大事なことです。APUという環境――授業、先生たち、教室や図書館などの設備――を思う存分活用して、新しい自分を発見してください。どんどん新しいことに挑戦して、今日の皆さんが想像できないような「世界を変える人」になってください。皆さんのAPU生としての成長は、今日始まるのです。

最後に、病気療養中のため本日入学式に出席できなかった出口学長が、いつも新入生にお話ししていることを紹介します。出口学長は「たくさんの人に会い、たくさん本を読み、いろいろなところへ出かけていって、ぜひ、学ぶ楽しさを身につけてください。大学は何といっても勉強するところなのですから。」と言っています。本については、出口学長による、皆さんに読んでほしい 本のリスト をお渡しします。

改めて皆さんのご入学を心から歓迎し、私からの祝辞といたします。

2021年4月1日
立命館アジア太平洋大学
副学長・学長代行  米山 裕



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