学長ノート

新入生へのメッセージ(2020年秋入学式)

2020/09/25

出口 治明 第4代学長

新入生の皆さん、APUへの入学、本当におめでとうございます。
また、今回の式典は今年4月に入学された皆さんにも、出席していただいています。コロナウイルスの影響で、今年4月の入学式を執り行うことができず、大変悲しい思いをさせてしまいましたが、今回こうして春と秋の入学式を合同で執り行うことができました。改めて、2020年4月入学の皆さん、9月入学の皆さん、ご入学おめでとうございます。
本来であれば、新入生の皆さん全員とそのご家族の皆さん、多くの先輩や教職員が別府に集まり、一緒にお祝いすることができるようにと願っていましたが、日本に入国することができない学生も多く、こうしてオンラインで入学式を行うことになりました。しかしながらこのような状況下でも、APUを選んで入学してくれたみなさんと、こうして入学式を執り行うことができ、とてもうれしいです。APU教職員一同は皆さんを心から歓迎します。もちろんワクチンや薬が開発されるまでは、コロナウイルスと共生していかなければなりません。大学の授業や課外活動もいくらか制約を受けざるを得ないと思いますが、APUは全力で皆さんをサポートする覚悟です。不自由なことがあれば何でも大学のスタッフに申し出てください。これから皆さんと一緒にAPUで過ごせることを、僕自身、とても嬉しく思いワクワクドキドキしています。

皆さんを迎えるに当たり、僕からお祝いの気持ちを込めて、3つのことをお話ししたいと思います。一つは、18歳や19歳は、勉強の習慣をつけるためにはとても大事な年齢だということです。現代の脳科学では、好奇心や学ぶ気持ちは、18歳、19歳でピークをつけるといわれています。大学で学ぶ基本はロジカルシンキングをしっかりと身につけることです。この時期に学ぶ習慣をつければ、一生、学び続けることができるのです。そして、一生学び続ける人は、生涯豊かな人生をおくることができるというデータがあるのです。皆さんは、人・本・旅で、即ち、たくさんの人に会い、たくさん本を読み、いろいろなところへ出かけていって、ぜひ、学ぶ楽しさを身につけてください。大学は何といっても勉強するところなのですから。本については、僕が選んだ皆さんに読んでほしい本のリストをお渡しします。大学院に入学される皆さんは、少し年齢は上かもしれませんが、今までの経験や知的トレーニングをベースに、さらに専門的な学問を追求し、一生学び続けるスタートとしていただきたいと思います。

二つ目は、自分の興味のあること、やりたいことをAPUでみつけて欲しいということです。APUは、若者の国連のようであり小さな地球です。学生の半分は、価値観や人生観、社会常識も異なる世界の90を超える地域や国から集まってきています。まさに、グローバルな世界の縮図です。皆さんが、広い世界でこれからの人生にチャレンジしたいことを見つけるためには、APUほど恵まれた教育環境は他にはないと僕は思っています。APUの教職員は皆さんのチャレンジしたいこと、学びたいことを、全力でサポートします。自分のやりたいことにチャレンジする人生が一番素晴らしいのです。ぜひ、勉学であれ課外活動であれ、やりたいことをみつけてチャレンジしてください。

三つ目は、友達をつくってほしいということです。僕は、人生で一番頼りになる大切なものは友人だと思っています。しかも皆さんは、若者の国連にいるのですから、全世界の人と友人になれるのです。僕自身、困ったときや落ち込んだときに何が支えになったかといえば、間違いなく友人の励ましでした。人生を豊かにするものは、学び続ける気持ち、チャレンジ精神、友人の3つだと僕は確信しています。皆さんには、この人生で最も大切な3つを、ぜひ、APUで見つけて身につけてほしいと願っています。

あらためて、入学、おめでとう。いつでも、僕の部屋を訪ねてください。


2020年9月25日
立命館アジア太平洋大学
学長 出口 治明



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