祝 辞

栄えある立命館アジア太平洋大学の学位を取得され、晴れて卒業される皆さん、誠におめでとうございます。
米山学長をはじめ教職員の皆様の熱意あふれるご指導に深く敬意を表するとともに、深い愛情を注いでこられたご家族の皆様に対して、心からお慶びを申し上げます。
立命館アジア太平洋大学は、2000年の開学以来、日本の高等教育のグローバル化を牽引する大学として、世界水準の国際認証を取得するなど、輝かしい実績を積み重ねてこられました。
昨年４月には、新たに「サステイナビリティ観光学部」を開設するなど、本県が国内外に誇ることができる知の拠点として、今もなお発展し続けておられます。
また、地域に開かれた大学として、産学連携による異文化交流イベントや学内における国際的な学術会議を開催するほか、小中学校での異文化理解や英語学習への支援、地域行事への参加など、本県の国際化に加え、地域活性化にも絶えずお力添えをいただいています。
本日卒業を迎えられた皆さんは、100を超える国・地域の学生が学ぶ多文化共生のキャンパスにおいて、国際社会の中で大いに活躍できる人材となるため、学業に精励されました。在学中は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、キャンパスで学ぶことが困難な時期もありました。それでも新しい学びや教育環境に柔軟に対応するなど、創意工夫で多くの逆境を乗り越えてこられました。こうした経験が皆さんの糧となり、この変革の時代において新しい時代を切り拓く大きな力になるものと確信しています。
これまで培ったグローバル・マインド、人的ネットワークを存分に発揮し、それぞれの分野で活躍され、アジア太平洋地域の発展に大きく貢献していただくことを期待しています。
結びに、多くの思い出が詰まったこの大分を第二の故郷としていつまでも愛していただき、国と国、地域と地域、人と人、そして大分と世界を結ぶ架け橋となっていただくことを願いつつ、皆さんの今後のご活躍と立命館アジア太平洋大学の更なるご発展を祈念し、お祝いのあいさつとします。

２０２４年３月１５日
大分県知事　佐藤　樹一郎

本日、晴れて立命館アジア太平洋大学を卒業されます皆様、そして御家族の皆様、御卒業おめでとうございます。別府市民を代表いたしまして心からお祝いを申し上げます。そして、皆様を励まし支えてくださった御家族の方々に、感謝の念と祝福の意をお伝えしたいと思います。

入学してすぐに新型コロナのパンデミックが起こった大学生活は思い描いていた学生生活ではなかったかもしれません。しかし、オンラインを駆使した授業継続、友人とのコミュニケーションなどを重ね、危機に陥っても逞しく生きていく姿勢、どんな環境をも楽しみ乗り越えていく強さを身につけられたのではないでしょうか。
卒業生の皆様の創意工夫と御努力、支えてこられた学校関係者と教職員の皆様に心から敬意を表し、感謝を申し上げます。

近年の紛争や多くの世界各国での自然災害は甚大な被害をもたらしています。APUという場所に、世界中の100を超える国と地域から集い、一つのチームとして生活してくれたことは当市にとりまして大変心強いことだと感じています。皆さんが別府を想い、世界に羽ばたいてくれることは別府の未来の力となります。
そして、皆さんを支えてくれる先輩や友人が世界中にたくさんいます。

別府には昔から多様な人々を自然に受け入れる風土があります。「温泉の温かさ」同様に、この「人の温かさ」こそ私たちの宝です。将来、また戻ってきたい、もう一度あの人に会いたい、そして温泉に入りたいと思う卒業生が沢山いらっしゃる事を願っています。別府は皆さんの故郷です。今年は別府市制100周年を迎えます。沢山のイベントを予定して皆さんのお帰りを待っています。

共に学んだ友人を大切にし、互いに敬い、次世代を切り拓くリーダーとして、大いに御活躍されますことを心から祈念申し上げますとともに、また別府でお会いできることを願い、お祝いの言葉といたします。

2024年3月15日
別府市長　長野 恭紘

おめでとうございます！
卒業をむかえ、皆さんは勇気を出して一歩踏み出したことを思い出しているかもしれません。APUは、他の場所とは異なり「普通」からかけ離れた場所です。あなたはAPUで学ぶことを選んだ時、これまでの居心地の良い日常から飛び出す決心をしました。それは自分自身への挑戦でもありました。未知の言語を学び、異なる価値観や視点を持つ人々がいる場所に飛び込む勇気を持ちました。その勇気があったからこそ、多くのことを学ぶことができたのです。

同時に、大勢の人が教育を受けられない中、皆さんがいかに恵まれた環境にいて、卒業をむかえられたことにも思いを馳せてください。皆さんは、自分の人生だけでなく、他人の人生にも良い影響を与えることができる知識、スキル、リソースを持っています。どのような道を歩んでも、皆さん自身が、他者に影響を与えることができると信じてください。皆さんの「何気ないサポートや親切心が、他の人の人生に変化をもたらすことを心に留めてください。皆さんはAPUという、見知らぬ人が友人や仲間になり、異質さが強みに変わる、普通が定義されていない環境で、成長してきたことを忘れないで下さい。

APUの卒業生の皆さん、あらためまして、ご卒業おめでとうございます。
これからも勇気を持ち、刺激を受け続けてください。

ご卒業おめでとうございます。
卒業は、あなたが仲間たちと共に生活し、学び、友情を育んだAPUで、努力の成果が実った記念すべき日です。学生時代に経験した困難は、これから生きていく上での礎となり、あなたを支えてくれるでしょう。就職、大学院進学等、多様な進路へ向かう皆さんですが、ひとつ共通することは皆が独り立ちへ近づく大きな一歩を踏み出すということです。会社組織というこれまでよりも大きな集団に入ることは、ともするとこの「独り立ち」のプロセスに猶予を与えてくれるように見えるかもしれません。しかし、そのような受け身の態度はやがて行き詰まります。どのような道に進もうとも、ここで得た知識やスキルは、進路を切り開いてくれるはずです。APUらしいチェンジメーカーとして成長したあなたは、どこにいても、その力を発揮してくれると期待しています。世界中に築いた友人たちとのネットワークは、あなた自身の目となり、耳となり、知恵となり、手助けしてくれることでしょう。複雑化していく現代社会で、物事の大小にかかわらず前向きな変化を生み出していけるよう、今後も努力を続けてください。

卒業生の皆さん、ご家族の皆さん、ご卒業おめでとうございます！

皆さんの大学生活はほとんどパンデミックの中で過ごされましたが、それでもめげずに、今日まで頑張ってきました。皆さんはレジリエンスが鍛えられた特別な卒業生なのです。 また皆さんは、2023年度のサステイナビリティ観光学部のスタートという、特別な節目を見届けてくれました。

まず、この4年間の写真、日記や授業ノートを整理してみましょう。皆さんは自らの意思で、住み慣れた故郷と愛のあふれた家族の元を離れ、遥々丘の上のこのキャンパスを選んだと思います。APハウスでの楽しい思い出やマルチカルチュラルウィークのすばらしさ、地域の皆さんとのイベントも体験したと思いますが、孤独やホームシック、授業や課題のプレッシャー、就職や進学の悩みもあったはずです。これらの思い出を心の底に刻んでおきましょう。

次に、APUで何を身に付けたか、もしくはできなかったかも考えてみましょう。皆さんは異文化理解、コミュニケーション能力、専門知識を修得したはずです。どの面でどれだけ成長したか、また、達成できなかったのはなぜなのかを分析してみましょう。そしてできた自分に大きな拍手をしましょう！また、今までの経験や教訓を踏まえて、卒業後の新たな自分も描いてみましょう。

そして、そんな自分を支えてきたすべての人、一人ひとりを思い出して、心の中で感謝しましょう。

我々教職員はこのようなことができるAPU生を育てたことを誇りに思っています！皆さんはきっとどんな困難にも負けず、素晴らしい人生を歩むことができるでしょう。

冒頭で述べた「特別な卒業生」とは何を意味しているかを考えて行動し、将来一緒に誇りを持って語り合えように頑張りましょう。

APU卒業生に、成功あれ！