学長ノート

卒業生へのメッセージ (2020年秋)

2020/09/18

出口 治明 第4代学長

卒業生・修了生の皆さん、ご卒業、本当におめでとうございます。私たち教職員一同は、皆さんの門出を心より祝福いたします。
また、今回の式典は今年3月に卒業された皆さんにも、出席していただいています。コロナウイルスの影響で、今年3月の学位授与式を執り行うことができず、大変悲しい思いをさせてしまいましたが、今回オンラインではありますが、こうして春と秋の学位授与式を合同で執り行うことができました。改めて、2020年3月卒業の皆さん、9月卒業の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

皆さんの学生生活を振り返ると、卒業間近の大切な時期に新型コロナウイルスの感染拡大という予期せぬ出来事に見舞われ、オンライン授業や課外活動の制限など皆さんにご不自由をおかけしたことを本当に申し訳なく思っています。でも皆さんは、APUをとりまくすべての人たちとつながって、前に向かってこの困難な時期を乗り越えてきました。皆さんの柔軟な対応に心からの敬意を捧げたいと思います。

卒業にあたって、3つのはなむけの言葉を皆さんに贈ります。
1つは、卒業は新たな勉強の始まりだということです。世界はめまぐるしく動いています。特にITやAIの進歩には目覚ましいものがあり、大学で学んだ知識もすぐに陳腐化します。だからこそ、皆さんには、たくさんの人に会い、たくさん本を読み、たくさん旅をして、これからも終生学び続けて欲しいのです。デカルトが大学を後にするとき、これからは「世間という大きな書物から学ぶ」と述べたように。

2つ目は、行動する人になってほしい、ということです。どんなに素晴らしい考えを持っていても、行動しなければ、世界は1ミリたりとも動かないのです。もちろん、行動しても世界は簡単には変わらない。むしろ、99%以上の人が失敗するでしょう。しかし、人間の社会がこれまで進歩してきたのは、99%以上の人が失敗に終わるという冷厳な事実を受け止めながらも、行動しなければ世界は動かないと信じた人がいたからこそ、なのです。APUの2030ビジョンが掲げている世界を変える「チェンジメーカー」を目指して、皆さん、ぜひチャレンジしてください。

3つ目は、皆さんには大勢の仲間がいるということです。現在、2万人近くのAPUで学んだ先輩が世界中で活躍しています。校友会のチャプターは、36ありますが、うち26は海外に置かれています。皆さんはAPUの仲間とコラボすることができるのです。何事かを成そうとするとき、一番大切なのは仲間です。皆さんは遠慮なくAPUのネットワークを使って、皆さんの好きなこと、やりたいことにチャレンジしてください。もちろん、ネットワークの母港であるAPUは、いつでも皆さんを歓迎します。いつでも、帰ってきてください。その時には、学長室を訪ねるのも忘れないでください。

最後に、僕の好きな言葉を贈ります。
Live as if you were to die tomorrow, learn as if you were to live forever.

皆さんのこれからの人生に幸多からんことを祈ります。ご卒業、本当におめでとうございます。

2020年9月18日
立命館アジア太平洋大学
学長 出口 治明



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