ギャラリー

市民と共に

ミュージカルカンパニーは、APU生と別府市民で1つのミュージカルを作り上げることを目標に結成した学生団体です。実行委員のほとんどが、APUで長年ミュージカルを行っていたサークル、劇団‘絆’を就職活動のために引退していた学生ですが、就職活動を終え、再びミュージカル作りに取り組みたいと立ち上がりました。

「市民と共にミュージカルを作りたい」という願いは、劇団‘絆’から受け継がれたものです。去年、劇団‘絆’として取り組んだミュージカルでも、市民の方々にミュージカルに触れて欲しいという思いから、別府市の別府市公会堂での公演を成功させました。今回はミュージカルカンパニーとして、別府市民の方々と共にミュージカル作りに取り組むことを企画しました。

初めての挑戦！たくさんの市民に参加してもらいたい

ミュージカルカンパニーが、この初めての試みである市民と共に作るミュージカルの演目に選んだのは、「レ･ミゼラブル」です。「レ・ミゼラブル」は、世界中で上演されてきた作品です。世界各国で愛されている作品を、APU生を含めた多国籍のメンバーで取り組みたいと考え選びました。本番は2017年12月2日の英語公演と、2018年1月7日の別府市の別府公会堂での日本語プレビュー公演、そして1月21日の日本語公演です。

2017年の8月から、別府市報やイベント情報サイトを通じて参加者の募集を開始し、初回公演までに小学生から社会人までの幅広いバックグラウンドを持つ参加者が40人以上集まりました。出演者だけでなく、舞台の背景や衣装を作る美術スタッフ、音響や照明を担当する技術スタッフなどの舞台の裏方仕事をする人も募集しました。

できるだけ多くの方に参加してもらいたいという主要メンバーの希望から、参加者募集は最後の公演まで続ける予定です。また、一人ひとりがそれぞれのペースで参加できるようにと、出演者、スタッフのどちらも1公演から、配役は1曲から参加できるように工夫しました。

一緒に作り上げる

このミュージカルの目的は、単にミュージカル公演を成功させる事だけでなく、別府市民とAPU生が交流し、ミュージカルという1つの芸術に親しむことです。8月から始まった週4回の練習では、市民の参加者とAPU生が協力し合う様子も多くありました。

主要メンバーは、学校や仕事が終わった後の貴重な自由時間を割いて、練習に来てくれる参加者の熱意に少しでも応えようと、劇団‘絆’で培った経験を生かし、質の高い練習にしようと奮闘しましたし、音楽や舞台の経験がある一般の参加者から練習方法などのアドバイスを頂くことも多くありました。また、英語公演に出演する一般の参加者と日本語公演に出演する国際学生がお互いに言語を教えあうこともありました。

本番に向けて

普段の練習に加え、10月は別府市で行われたハロウィンのイベントに、11月にはベップ・アート・マンス（毎年秋に別府市内で開催される市民文化祭）に参加し、練習中の「レ･ミゼラブル」の楽曲からいくつかを披露しました。地域のイベントに参加したことは、より多くの人にこのミュージカル公演について知ってもらうきっかけとなりました。

練習の成果を発揮して

12月7日の初回公演には、学内外から総勢200名もの観客が訪れました。1曲終えるごとに大きな拍手が沸き起こり涙を流す人もいました。公演後、観客からは「学生と市民で作り上げたものとは思えないくらい素晴らしかった」「英語だったのでよくわからなかったが、気持ちがこもっていて、感情が伝わってきた」などの感想が寄せられました。

主要メンバーは「全てのキャストが揃ったのは、本番当日だったにも関わらず、素晴らしい演技が出来ました。それぞれが忙しい中、4か月間という短い期間で英語公演に向け練習に参加してくれた参加者に本当に感謝しています」と初演を振り返りました。