立命館アジア太平洋大学

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学長ノート

卒業生へのメッセージ (2019年秋学位授与式)

2019/9/17

卒業生の皆さん、保護者の皆さん、ご列席の皆さん、APUは皆さんのおかげで、本日、無事に卒業式を迎えることができました。
皆さん、本当におめでとうございます。心からお祝いを申し上げたいと思います。卒業される皆さんに、僕から3つはなむけの言葉を贈りたいと思います。

第1は、皆さんにチェンジメーカーになってほしいということです。世界には様々な矛盾があり、苦しんでいる人が多勢います。
僕は歴史が大好きですが、文字が発明されて以来、人間の5000年を超える歩みは人間を様々な制約から解放するプロセスであったと考えています。
そして、歴史の歯車を動かしてきたのは、古今東西、常に行動する人であり、チャレンジする人でした。皆さんには傍観者ではなく、自らのやりたいことに、常にチャレンジする人であってほしいと思います。もちろん、いかなるチャレンジであれ、目の前には現実の高い壁がそびえています。歴史を見るとチャレンジの99%以上は失敗に終わっています。しかし、それにも関わらず行動しなければ、世界は1mmたりとも動かないと信じた人が行動し、チャレンジを続けたからこそ、人間の世界は進歩を遂げてきたのです。例え失敗したとしても、人生100年の時代です。何度でもチャレンジは可能です。また、99%の人が失敗するのであれば、例え失敗に終わったとしても自分は多数派だと思えばいいだけの話です。
僕は死ぬ時に、あの時あれをやっておけば良かった等と後悔する人生が一番つまらないと思っています。皆さんには後悔しない人生を送ってほしい。それは、チャレンジすることに尽きるのです。
人生の豊かさは、喜怒哀楽の総量にあると僕は考えています。辛いことのマイナス100が楽しいことのプラス100でオフセットされるのではありません。2つの絶対値を足した200が皆さんの人生を豊かにするのです。
APU2030ビジョンは、「皆さんが広い世界のどこかで自分の持ち場を見つけ、APUで学んだことを活かしながら、自ら行動して世界を変えてほしい」とうたっています。どうかチェンジメーカーになって、チャレンジし続けて下さい。

第2は、学びは一生続くということです。
APUを卒業すれば学業の時代が終わるわけではありません。世界は日に日に変化しています。学ばなければ、皆さんの知識は、日に日に劣化していくのです。
皆さんは社会に出ても、「人・本・旅」で学び続けてください。たくさんの人に会い、たくさんの本を読み、色々なところに出かけて行き、経験を積むことで初めて人間は賢くなるのです。
フランシス・ベーコンは“knowledge is power(知識は力である)”と述べました。ジョージ・オーウェルのディストピア小説「1984年」の中で政府は、“ignorance is strength(無知が力である)”をスローガンとしています。
この2つの言葉は対照的です。知識が力であるという意味は、「物事が腹落ちして、初めて人間は行動に移せる」という経験則に基づいています。何事であれ、一度腹落ちさえすれば、人は自信を持って行動できます。つまり、チェンジメーカーになるためにも、不断の学びが必要なのです。

第3は、皆さんには尖ったままでいてほしい、個性を徹底的に伸ばしてほしいということです。
現在の世界をリードしているのは、俗にユニコーンと呼ばれる新興企業群です。これらのベンチャーを牽引しているのは、多国籍でダイバーシティにあふれ、尖った個性を持つ高学歴の人々の集まりです。
これまでの日本で重宝された素直で我慢強く、偏差値が高くて協調性があり、上司の言うことをよく聞く人材では決してありません。いわば、オタクやヘンタイが新しい世界を切り開いているのです。
皆さんは自信を持って尖ったままで、人生を走り抜けてください。世界一のオタク・ヘンタイを目指して下さい。APUで学んだ人は既に17,000人を超えています。現在36の同窓会チャプターが存在していますが、そのうち26ヵ所は海外にあります。
皆さんのチャレンジは、どこであっても、きっとAPUの先輩の皆さんが手を差し伸べてくれるに違いありません。どこにでもAPUの仲間がいる。そのAPUのネットワークを信じて自信を持って、新しい人生にチャレンジしてください。
最後に大好きな言葉を贈ります。

Go where nobody has gone, Do what nobody has done

卒業、本当におめでとう。皆さんのチャレンジする人生に幸多かれと祈ります。

2019年9月13日
学長 出口 治明



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