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2023年秋 学位授与式

学生生活|イベント

2023/09/29

2023年9月15日(金)、2023年秋の学位授与式を行い、学部と大学院併せて551名(64ヶ国・地域からの国際学生434名、国内学生117名)が晴れて卒業しました。会場となった別府市のビーコンプラザには卒業生や保護者、教職員が出席し、新たな門出を迎えた卒業生を祝福しました。会場に参加できない家族や友人はYouTubeとFacebookを利用したライブ配信で式典を見守りました。

式では出口治明学長が卒業生へ以下のメッセージを贈りました。

「卒業生・修了生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。僕から3つの大切なことをお話ししたいと思います。1つ目は、皆さんはこれから広い世界に出て行かれるということです。ドアをあければ、広大無辺の世界、頼れるものは自分しかありません。自分の行きたい方向へ自分の足でしっかりと前を見て進んでほしいのです。「Go where nobody has gone, Do what nobody has done」2つ目は、友達の大切さです。国籍・性別の如何にかかわらず、必要な時にじっとそばにいてくれる友達の大切さは、何物にも代えがたいものです。人生は、一生1人の友達の在処を探し求めているのかもしれません。但し、「笑い」を忘れてはいけません。笑いこそ、いかなる時でも人間の持つ唯一、かつ強力な武器なのですから。3つ目は、皆さんは世界中に頼れる人がいるということです。APUの地で学んだ世界166の国・地域出身の22,000人以上の、人々が、世界で活躍しています。APU校友会の海外の拠点数は27を数えます。世界でもし困ったら、遠慮なくAPUを頼ってください。きっと何らかの力になれると思います。皆さんのこれからの人生に幸多からんことを祈ります。ご卒業本当におめでとうございます。」

―――学長からのメッセージの全文はこちらでご覧いただけます―――

来賓から、校友会代表で国際連合人権高等弁務官事務局に勤めるMorse Caoagas Floresさん(アジア太平洋学部 2006年卒)が祝辞を述べられました。Floresさんは、自身の勤める国連で他の校友と交流したエピソードを挙げ、こう語りかけました。

「親愛なる卒業生の皆さん、私がこの話を皆さんにお伝えしたのには3つの理由があります。まず皆さんの先輩として、知恵と経験を総動員して私達のコミュニティーの進歩と発展に貢献しながら、皆さん自身の目標を達成していく姿を見ることは、私にとって大きな喜びであるという事です。2つ目は、どんなに小さな成功であっても、それを祝うことで達成し続ける意欲が湧き、大きな目標の達成に向けてどれだけ前進してきたかということに気付かせてくれるという事です。最後に、キャリアを築き、仕事を探すこと自体がフルタイムの仕事であるということです。明日より、皆さんはAPUや別府という守られた安心できる場所を離れる事になります。しかし、あなた方にとっての最大の強みは、明日から真っ白なキャンバスを見ることができるということです。そのキャンバスを塗りつぶしたり、視点を変えて見てみることを恐れないでください。(中略)人生の目的を決めること、自分の価値観を見いだせる活動を見つけること、誰よりも自分を知り自分の価値を知ること、そして人間関係を大切にしてほしいということです。」

学部卒業生を代表して、今年度の安藤百福名誉博士栄誉賞の受賞者であるKARINA Viella Darmintoさん(アジア太平洋学部、インドネシア)は「3回生の時に“ジェンダー研究”という授業を取ったことで、私は初めて”生理の貧困”という、私自身これまでの人生で経験してきたことを的確に言い表す言葉に出会いました。これにひらめきを得て、APUを生理の貧困のないキャンパスにすることを目的に、“Support for Sisters”というAPUから活動費補助を得た団体を立ち上げました。」「20人のメンバーで構成される小さなグループがAPUにいる何千人もの学生の生理の心配を軽減することが出来るのは素晴らしいことだと思います。この経験から、学びは教室という枠を超えて様々な形で実現できるものだと気が付きました。」「今日卒業する皆さんへのメッセージは、恐れずに変化を受け止めようということです。我々は絶え間ない変化の中にいます。それはコロナパンデミックが示し、AIが引き起こした革命的な変化に見て取れる通りです。しかし、こうした変化を避けるのではなく、恐れずに立ち向かい、新しいスキルを得て、未知のキャリアパスを進む絶好の機会と捉えましょう。順応性を持ち、変化と共に起こる新しい可能性を探求することを恐れないでください。」と呼びかけました。

また、大学院修了生を代表してDYLIAEVA KARINAさん(アジア太平洋研究科、ロシア)が、「私たち全員にとって、APUでの学修は、新型コロナウイルスによる厳しい水際対策と入国制限が続く時期に始まりました。日本での生活や、日本で学修する喜びを味わうことができなかった期間に経験した葛藤と不安を、私たちは覚えています。そして幸いなことに、別府に到着した時に感じた安心感と幸福感、そして対面授業の喜びも、私たちは覚えています。」「私たちの学問の旅は、一人一人にとって、もれなく変容の経験であったはずです。私にとっては、研究を行うことが最大の困難でした。自分の能力を疑ったときや、前進しているか判断できないときもありましたし、将来への不安と恐れが両肩に重くのしかかってきました。しかし、もうお分かりのとおり、研究とは、不確実さ、落胆、自信喪失がつきものの旅であり、私たちは未知の海域を進み、想像もしなかった困難に立ち向かうことを余儀なくされるものです。」「卒業生の皆さん、APUから旅立つときが来ました。分かち合った思い出や、身に着けた知識、育んだ友情を忘れずに、旅を続けましょう!」と喜びを分かち合いました。

式典の後には 恒例の帽子投げが行われました。卒業生たちの“We are APU”の掛け声と共に、数々の赤い学帽が一斉に高く舞い上がりました。卒業生は、笑顔で会場を後にし、それぞれが新たな人生のステージに向って歩き出していきました。

式典当日の映像は下記YouTubeでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=n9Po8SI6kig



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