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国際学術会議「第16回アジア太平洋カンファレンス」を開催

講演・シンポジウム|研究

2019/01/30

2018年12月1日(土)、2日(日)の2日間、立命館アジア太平洋研究センター主催による「第16回アジア太平洋カンファレンス」を開催しました。今年は約20カ国・地域の機関から、200名を超える研究者が集い、研究成果を発表しました。

アジア太平洋カンファレンスは2003年から開催しています。分科会では、毎年幅広いテーマについて発表が行われます。また、著名な研究者等を基調講演者としてお招きし、お話をいただいています。英語で開催されるカンファレンスの中で、人文科学系・社会科学系では、日本最大規模といわれています。

今回の基調講演では、公益財団法人フォーリン・プレスセンター理事長 赤阪清隆氏(元国連広報担当事務次長)が「アジアの世紀は本当にやってくるのか?」と題して、「アジアは、まもなく世界最大の経済圏に復活する。それは、『アジアの世紀』が始まることを意味するのだろうか。アジアの諸国は、西洋とは異なる世界水準や価値として、何を提示するのだろうか。アジアは、政治的にも、文化的にも地方色豊かな、多様な国家の集まりであるだけに、「アジアの世紀」なるものはやってこない、あるいは、そのような世紀はすでに終わったという批評家がいる。それでは、経済的には世界最強となるアジアの国々が、長続きのする「アジアの世紀」を作り上げ、他の世界に対して影響力のある集まりとなるためには、何が必要なのか」について考察しました。

続いて2日間にわたり、「グローバルな世界におけるローカルの再興」をメインテーマに、教育、国際関係、観光、言語教育、国際ビジネス、アジア太平洋学など幅広いテーマのもと、研究者による発表が30つ、大学院生による発表が2つ、学部生による発表が8つの計40の分科会を実施しました。会場には数多くの聴講者の姿があり、発表者、聴講者あわせてさまざまな分科会に延べ800人が参加しました。参加者は、東京大学、九州大学、海外は高麗大学、フィリピン大学、オレゴン大学など80の教育機関から集まりました。本学の出口学長も分科会「大学論考察-古典から現代の大学論研究、そして現代、未来社会の構想論点の視点から」のパネリストとして出席しました。

また前日の11月30(金)日には、同カンファレンスのプレイベントとして、「National Identity and Japanese Revisionism」と題したワークショップを、本学とメトロポリタン大学プラハの研究者が共同で企画し、特に日本に焦点を当て、国家の外交や国際関係において概念、認識、規範といった観念的要因が有する相対的な重要性について分析を行い、参加者と意見交換を行いました。

2日間にわたって、出席した研究者、講演者、聴講者、本学の大学院生、学部生らはこれらのさまざまな分科会で、アジア太平洋地域の諸問題について新たな知見を得ていました。

2019年度は第17回として、2019年11月30日(土)、12月1日(日)に、「アジア太平洋におけるガバナンス:政治、経済、ビジネス、環境」というメインテーマで開催する予定です。



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