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元世界銀行副総裁西水美恵子氏がAPUで特別講演

講演・シンポジウム

2014/11/25



2014年11月7日(金)、元世界銀行副総裁西水美恵子氏を迎え、「名前よりも大切なものは中身である―草の根から権力の回廊へ」をテーマに特別講演会を開催しました。西水氏は、世界銀行について説明し、貧困をなくすためにできることや汚職の影響について話しました。

西水氏は、プリンストン大学で教鞭をとった後、世界銀行に入行。世界銀行の副総裁を勤め、退職後の現在も世界を舞台に執筆や講演などの活動を続けています。

冒頭、西水氏は、世界銀行は援助団体ではなく、債券を発行する金融機関であり、その債券の格付けは最高水準であり信用が高いこと、そして発展途上国や中所得国等、自分たちで資金を調達できない国々に援助していること、またほとんどの国が世界銀行の加盟国であり、その国の人々が世界銀行のオーナーであると説明しました。

西水氏は、貧困と戦うために世界銀行に入行したものの、当時の世界銀行は官僚的で、貧困なき世界という理想とは程遠いものであったため、変革するしかない、と決意しました。しかし、変革には反対の声があがりました。一部の富裕層の声しか代弁しない途上国政府や顧客を知らないスタッフは、大多数を占める貧困層の声を吸い上げることに不服だったようです。

そのような中、西水氏は、貧困層のことを深く理解するため、インドのカシミール地方などで数週間ホームステイを行いました。そこでの生活は、水を汲むために片道1時間の山道を1日に数回往復し、1日1食の食事にも事欠くものでした。「これは生活していると言うよりも、ただ体が生きているというだけ。知識がほしい。家に水があるだけでも、多くの時間が短縮できる。」とのホストマザーの願いを耳にし、これが長い間、政府から見落とされ、世界銀行でも見落とされてきた事だと実感したのでした。

貧困の実態を理解し、何が必要なのかを見極め、実行することの重要性を西水氏は述べました。

最後に、学生に「国を変える力は高等教育を受けているあなたたちの手の中にある。どこにいようとも、自分の力を発揮してください」とメッセージを送りました。


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