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山神ゼミで外部講師によるODA特別講義を実施

講演・シンポジウム|来学者

2009/5/26

2009年5月21日(水)、山神進副学長が担当するゼミにおいて、株式会社日立プラントテクノロジー人材開発本部 研修センタ センタ長 早田文隆氏を迎え、発展途上国への国際援助に関する特別講義を行いました。


早田氏は2008年7月、外務省が主催するODA民間モニターの団長としてチュニジアを視察されました。そこでの経験をもとに、日本のODA(政府開発援助)の歴史と現状、チュニジアを例にした支援状況と効果、日本のODAが本当に支援国に有益であるかなどについてお話し下さいました。

また、後半は独自の国民総幸福量(Gross National Happiness : GNH)の概念によって世界の注目を集めているブータンにスポットを当て、背後にある民族浄化による12万人の難民問題と照らし合わせ、その国家政策について話されました。

早田氏は日本のODA事業の現状について、「国連のミレニアム開発目標達成やテロ撲滅に向け、先進各国がODA予算を毎年増額させているのに対し、日本だけが国内景気低迷等を理由に減少傾向にある。対GNI(国民総所得)比でも22カ国中20位と下位に位置している」と国際意識の低さに懸念を表明されました。

さらに、チュニジア視察結果を踏まえながら「日本のインフラ支援や技術支援は、支援案件だけを見ると役にたっているように見えるが、供与国全体の産業構造のあり方や福祉・教育等の社会制度のあり方が不透明な中、供与国の国民視点に立つと、本当に役に立っている援助かどうか、評価が難しい側面がある。社会科学者や民間人の視点をもっと入れて、何が本当に必要な援助なのを、もう一度原点から考え直すべきではないか」と述べられ、、2008年に発足した新JICAが、その難問を解決してくれることを期待すると結ばれました。

聴講した学生は、「ODAについては、これまで授業の中でも耳にしていましたが、実際の現場を視察された方の話を聞くことができ、とても勉強になりました。講義を受けてますますODAへの関心が深まりました」や「講師の話をお聞きし、これからのODAは支援国の文化や社会システムを十分理解したうえで活動していくべきだと思いました」、「GNHで話題のブータンに難民問題が存在することを初めて知り、国を治めることの難しさを知りました」などの感想を話しました。



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