[セミナー司会者のMAHICHI, Faezeh准教授(APS)によるレポート]
Mahichi准教授はAPUおよび共同修士IMATプログラムの卒業生であるPandyaswargo博士をお招きし、ご講演いただきました。現在Pandyaswargo博士は早稲田大学大学院環境・エネルギー研究科の助教/講師をされています。電力システムが整っていない地域のエネルギー使用について主な研究をされています。
ミャンマーやフィリピンの島での個別プロジェクトについて、またASEAN諸国の間でより多くのバイオマスエネルギーを利用する動きについてお話がありました。調査結果によると、農村地域での電気のない生活が、石炭、ガソリン、木材などを使用しどのように供給されているかが明らかになりました。これらのエネルギー源の副産物は健康上問題のある、すすと一酸化炭素です。Pandyaswargo博士は、聴講者からの質問に対する回答などを交えお話を続けられました。日本の環境省による援助にもかかわらず、そのような援助は調理に欠かせない水とエネルギーを供給するには不十分であったことを指摘しました。開発援助は当初からプロジェクトを持続するという確約がなければ成功しないことも示されました。 あらゆる開発プロジェクト実施の際、地域社会が意思決定に関わりを持ち、参加していく必要性が強調されています。
Pandyaswargo博士は研究を行う動機付け、さらには一般的に人生における道筋を見つけることについてお話になりました。2018年のノーベル賞受賞者である本庶佑博士が唱える「7 Cs」より、勇気、自信、そして集中力を持つことの重要性、特に自身の情熱や天職を見つけることの重要性を述べました。APU卒業後、就職の申し出を引き受けず辞退され、IMATプログラムへの進学を決心させたのはPandyaswargo博士の集中力の賜物であり、進学は彼女がこれまで抱いていた情熱や天職に沿うものだったからに他なりません。
講演は聴講者とのやり取りが豊富であり、講演中および講演後も多くの質問が寄せられました。