2008/11/27

RCAPSセミナーでAbhik CHAKRABORTY(APU大学院修士課程学生)さんのセミナー開催:

2008年11月26日(水)、APUにて立命館アジア太平洋研究センター(RCAPS)主催のセミナーを開催しました。

今回はAbhik CHAKRABORTYさん(APU大学院修士課程)をお迎えし、Continuity and Transformation in the Social Landscape in the Ajoy River Basin near Bolpur Town in West Bengal, Indiaをテーマに講演いただきました。


インド西ベンガル地方ボルプール・タウン近郊のアジョイ川流域における 社会状況の変遷と持続性

インド亜大陸の3つの広大な河川により形成されたベンガル盆地はインド水資源の6割を占めています。
近年、この地域では急速な工業化や都市化により豊かな生態系と多様な社会文化の危機に見まわれています。変動といった深刻な脅威が見られるようになりました。
この地域はBhagirathi Hooghly川の支流が数多く交差しており、アジョイ川はこの地域の主要河川の一つとなります。
本研究ではアジョイ川盆地の社会的風景の持続性と変遷を分析することにより、河川と流域居住者の関係等の論点を探求し、流域居住者がどのように流域の人為的変化を理解しているのか、また実際どの程度変化に関与しているのか、その解明を試みます。
また洪水などの自然現象が社会的側面を持ち、社会的要因に起因する現象になりうることを論じます。
"洪水"が社会経済的・社会政治的な要素を持った複雑でダイナミックな自然現象であることを示唆しています。
河川が流れを変えるにつれ、河川流域は幾度となく影響を受けてきました。 加えて河川の特質に関する情報の欠如は急激に都心に収入の依存度を高めつつある建設業に携わる人々や流域居住者コミュニティーの人々に知識の欠如という重大な危険を招いています。
本研究は都市化とグローバル化という二つの変化が地域の景観変化の主な要因であると結論づけています。
そして流域に住む人々は彼らを取り巻く変化に対して一切の発言権を持たないばかりか、社会の主流から取り残された存在として状況の変化に何とか対処することを強いられています。
流域での都市拡大は水資源に対する彼らのコントロールを廃止することにより、河川へ依存するコミュニティーの権利を奪うこととなりました。
河川流域に関する本調査は人と自然の基本的な関係の変化による、かつては非常に豊かであった土地に根付いた知恵や文化的多様性の喪失を強く示唆しています。

トピック
セミナー
お知らせ一覧へ
Connect with us:
FACEBOOK

ページトップへ戻る