APU2020

APU2020ビジョン 「自由・平和・人間性」の真価を発揮し、多様性から創造性を生み出すグローバル大学へ

立命館アジア太平洋大学(以下APU)は、2000年4月に開学し、2010年には開学10周年を迎えることができました。学生も教員もその約半数が外国籍で構成されるという類まれな多文化・多言語環境を構築し、開学以来123の国・地域から未来を担う若者が集い、共に学び、生活し、相互の文化や習慣を理解し合うキャンパス環境のなかで、日英二言語教育システムを展開し、アジア太平洋地域の未来創造を担う人材の育成に努めてきました。卒業生は約6,800名となり、世界の舞台で高い志を持って活躍しています。

研究分野においては、APUでのこれまでの研究成果や実践を踏まえ、様々な学問分野でアジア太平洋の各地域について実施されてきた研究成果を集積・発信する知の拠点の構築をめざし、アジア太平洋国際学会を設立しました。また、グローバルでローカルな大学として教育・研究活動、さらには学生・教職員の地域交流活動などを通じて社会貢献に尽力してきました。

この度、APUでは、これまでの10年の到達点を踏まえ、学生、教職員、保護者、卒業生といったすべての構成員の参加・参画のもとで、2020年の世界と地域にAPUが果たすべき役割と姿を明らかにし、めざす方向性を示すべくAPU2020ビジョンを以下に掲げます。

(2011年3月)

 

教育

「アジア太平洋地域の未来創造」に貢献する有為の人材を育成することがAPUのミッションです。「自由・平和・人間性」の価値観やそれに基づいた社会制度は、21世紀の国際社会において極めて重要なものであり、APU開学宣言の基本理念を普遍化・高度化することが、アジア太平洋地域の発展に繋がります。このミッションを実現するために、正課・課外を含めた多様な学びのコミュニティにおいて多文化環境を確保し、日本の高等教育を牽引する国際競争力のある教育を実践することによって、アジア太平洋地域のスタンダードとなる教育を推進します。

これらの取り組みを通じて、多文化適応力、教養力、人間力などを育み、個性豊かな学生の潜在力を引き出し、世界を舞台に未来を切り開くことができる地球市民を育成します。

教職員は、多文化環境を活かした高度で先端的な教育の場を提供することによって、教育の質向上に努めます。学生は、多様な価値観への理解と確かな学力を基礎にグローバル社会で活躍し、未来を切り開く人材となります。

多様性の確保/多様な文化・価値観が交わるなかで成長する教育の仕組みづくり/国際競争力のある教育の展開

研究

 「自由・平和・人間性」の基本理念を実現し、アジア太平洋地域の平和的で持続可能な発展と、人間と自然、多様な文化と社会の共生を目指し、人文科学、社会科学、経営学、自然科学を網羅した学際的視点から「アジア太平洋学」を構築し、発展させることがAPUのミッションです。

このミッションを実現するために、アジア太平洋地域が直面する諸問題・諸課題に対する研究成果を集積・発信する知の拠点としてのアジア太平洋国際学会において、国内外を問わず世界中の多くの研究者が交流し、アジア太平洋地域における卓越した研究拠点を構築することによって、アジア太平洋地域の発展に貢献します。

社会貢献

APUは、大分県、別府市、立命館の三者の公私協力によって開学しました。したがって、教育・研究活動を通じて、地域の発展や国際化に貢献することがAPUのミッションです。このミッションを実現するために、学生・教職員は、県民・市民に愛される「大学づくり」に邁進します。

また、APUは、経済界・産業界のご支援を得て開学し、発展してきました。一私学という存在を越え、日本の高等教育機関における国際化のフラグシップとなり、国際公共財として光り輝く存在となることを目指します。

「自由・平和・人間性」の基本理念に基づき、教職員は、国と国、地域と地域を結ぶ未来の架け橋となるグローバル人材を育成するとともに、社会や地域との連携を強め、その発展に寄与する大学づくりに邁進し、学生は、APUでの様々な学びを通じて、地球規模で考えながら、それぞれの場所で生き生きと活動し、活躍することによって、地域貢献、社会貢献、国際貢献に努めます。