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2017/02/15

音楽との運命

2017/01/26

「Finding Home~故郷を探す~」写真展

2016/12/09

カルチャーワゴンキャンプ

2016/11/25

Trick or Treat-お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!

2016/11/24

熊本子どもキャンプ

2016/9/20

型破りなアプローチ 石内良季(アジア太平洋学部2回生、日本)

夏のある日の午後、石内良季さん(アジア太平洋学部2回生、日本)と、GASS(オープンキャンパス運営スタッフ)のキャンパスツアーの後で話す機会がありました。派手なアフロヘアで人ごみの中で目立っていながらも、少し控えめな印象でした。良季さんは今計画中の事から話を始め、話を聞き終わる頃には彼独自の世界観や経験について、私はよく知ることができました。


言語と「幸福」について
良季さんはアラビア語、スワヒリ語、ゾンカ語、その他にもいくつかの言語を話します。彼はAPUに入学するまでに、50の言語で自己紹介が出来るようになろうと決めていましたが、APUへの入学が決まってすぐに、アラビア語に興味を持つようになりました。良季さんの言語への飽くなき追求は、その言語が話されている地域についての勉強にも向けられています。


良季さんは外国語学習に没頭しながら、中東問題とイスラームについて関心を持ち始めました。後に、ブータン王国との出会いによって、ブータン国王によって提唱された国民総幸福量に絡めた中東に関する研究目標を見出しました。ブータン王国に行く前、良季さんは“世界で一番幸福な国”と言われるブータン王国についての本をたくさん読みました。ブータンへ10日間訪問し自分の目で文化を観察し、ブータンの人々は幸せそうであると実感しました。「ブータンの人々に、どうしてブータン国民は幸せなのかと尋ねた時、ブータンの人々はどうしてなのかはわからないが、幸せだと感じると答えました。ブータン国民だから幸せなのでしょう」と良季さんは語りました。良季さんは幸福とは自分の家族を持つこと、年を重ねながら家族とともに過ごすことだとかつては考えていました。しかし、ブータン王国との出会いが良季さんの視点を広め、幸福は自分自身だけでなく生きとし生ける物すべてに関係していると考えるようになりました。「もし自分が幸福と感じるならば、他の人もまた幸福と感じるでしょう。それは科学によって証明されたシナジー効果なのです」と語りました。
良季さんは「物事はうまくいく」という考え方を持つことが幸福になる鍵だと信じています。彼はまた「物事はうまくいく」という考えはブータンの考え方に根差していると気づきました。けれども、このような考え方をする日本人は多くありません。幸福についての会話を続けていくうちに、良季さんはさらに幸福の反対の概念は悲しみであるという考えにも言及しました。というのは、もし人がもっと幸福になりたいなら、お金や名声などを求めますが、悲しみを最小限にすることが目標なら、かけがえのない友達や家族を大切にするでしょう。幸福と悲しみは、人と人を結びつけるコインの裏表のような関係です。そのような視点で見ると、ブータンは世界で一番幸福な国ではないけれども、最も悲しみが少ない国である、と彼は語りました。


問題解決にあたって
幸福について日々考えつつ、良季さんは中東に現存する問題を解決するために国民総幸福量を採り入れる方法を探し求めています。良季さんは交換留学生としてこの9月から半年間、アメリカのサンディエゴ州立大学に留学し、国際安全保障と紛争解決学を勉強する予定です。そして、APUに戻ったら、国民総幸福量の研究を続けるつもりだそうです。その知識は将来イスラエル・パレスチナ間の紛争を解決するのに役立つものと期待しています。
良季さんは国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)で働きたいと考えています。そのため、イギリスのブラッドフォード大学大学院で平和学を勉強する計画です。また、募集時期はわかりませんが、ブータン首相フェローとして1年間国民総幸福量の概念をもとに国づくりを学ぶことを楽しみにしています。


共感とリーダーシップ
良季さんは自分が今まで誰もやったことのないことをするタイプだと思っています。普通のことには面白みを感じませんので、自分の目で世界を見て何をするかを見つけだす必要があります。「本やインターネットで調べれば知りたいことのおおよそ半分は知ることができる。でも、残りの半分を知るためには実際に自分が行って経験するしかないと彼は語ります。


自分なりの将来を切り開く強い意志を持ちながら、良季さんは人を率いる人になりたくないと言ったことには驚きました。「私は人がついていきたいと思うような人になりたい」ということなのです。良季さんはリーダーとは共感力を持つ人であると考えています。そういう理由で、ブータンの第4代国王ジグミ・シンゲ・ワンチュックを大変尊敬しています。「共感すること」を「他の人になること」と捉え、言語の学習は他者への共感を高めるための方法となると言っています。ネルソン・マンデラはこう言いました。「もしあなたが、相手の知っている言葉で話しかければ、それは相手の頭に届きます。もしあなたが相手の母語で話しかければ、それは相手の心に届きます」それは良季さんが外国語学習を続ける上で指針としているものです。


良季さんの話を聞くことで、違いを受け入れることに深い平和と肯定の概念を感じました。彼の一風変わった旅を知ることで、人生に向き合う方法には様々な形があることに気づき、自分の信じる道を最後まで歩み勇気を持つ人こそ真の人間だと思いました。良季さん、素晴らしい経験をシェアしていただきありがとうございました。希望がかなうようお祈りしています。そして、大きなバックパックを再び背負って、次の予定に急ぐ前に言ったこと、「『幸福』の意味を考えている時、私は幸福なのです」という言葉を忘れません。

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APU学生広報スタッフ - Student Press Assistant (SPA)
Nghiem Quoc Hoai Minh