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元世界銀行副総裁 西水さんインタビュー

2013年11月15日(金)にAPUで開催された特別講演会「国づくりは人づくり」のために来校されていた、元世界銀行副総裁、現シンクタンク・ソフィアバンクにお勤めの西水美恵子さんをSPAが独占インタビューをしました。

 

<なぜ世界銀行に入ろうと思ったのですか?>

当時米国プリンストン大学で経済学を教えていた私に、世銀チーフエコノミストで開発政策と研究所を担当していたホリス・チェネリー副総裁から「サバティカル(研究休暇)の一年を世銀の研究所で過ごさないか」というお誘いを受けました。それが1980年の春のことです。エジプトのカイロ『死人の町』と呼ばれている所へ出向きました。そこで私はナディアと出会いました。彼女を母親から抱きとった瞬間、彼女は息を引き取りました。死因は下痢からくる脱水症状でした。この出会いが胸に焼き付き、それからの2003年までの23年間、「貧困のない世界をつくる」夢を追い続けました。

 

<今までの活動は西水さんにとってどのようなものでしたか?>

どの活動も本当に大変でした。どの活動に対しても一生懸命向き合いました。多くの発展途上国を回り、多くの人と出会い、現地でホームステイをし、時間をかけて相手と向き合いました。そのような活動を通して、強くそして人に対して優しくなれる心を得ました。

 

<どのようなことを大切にして活動してきたのですか?>

“心の目”で相手を見ること。自分勝手に思い描いたイメージで相手と関わらないこと。自分の殻を破って、相手の目線になって考え、自分を客観視すること。相手の立場になって考える、これが一番大切です。

 

<どのような教育が一番必要だと思いますか?>

普通の一般教養。国語、算数、理科、社会。特に“識字”は大切です。字が読める・書けることは当たり前のようですが、世界の中には、女性は外出も許されない所もあります。そんな彼女たちに、字を教えると、一寸先は暗闇だった世界が一気に開き、字が書ける・読めることが彼女たちに自信を与えたのです。彼女たちの振る舞いが変わり、姿勢がよくなり、声にハリが出てき、目が輝いてきました。識字力がついたことにより、仕事も始めることができ、夫の暴力がなくなり、姑からも一目置かれるようになっていきました。識字は生きていく上で本当に大切なものなのです。

 

<APUの学生はどのようにすることで、貧困、教育の欠如など、発展途上国の問題をより意識できると思われますか?>

最も効果的な方法は、実際の現場に直接行くことです。 本を読んだり、勉強したり、情報を収集することももちろん重要なことですが、自分の目で現場を見た方がより良いです。ただし、遠くに行く前に、APUがあるこの日本にも貧困が存在するということを知っておいて下さい。残念ながら、私たちは日本にいながらもそのことに気づいていません。先進国の日本にもご飯も満足に食べられない人、学校に行けない人、ホームレスの人等がいます。貧困を貧しい国のことだけだと考えないでください。それはここ日本にも存在しています。あなたの目を開いて、あなたの目でその問題を見つめる必要があります。

 

<現在の状況を変えたくても、最初の一歩を踏み出すことが難しいことがあります。そんな時、自分自身をやる気にさせるために何をしたらいいでしょうか?>

何かをしたいのなら、まずその事柄について興味を深く持つべきです。もしそれができないならば、あなた自身をやる気にさせる情熱を見つけなければなりません。それはあなたを強く突き動かす何かであり、あなたにとって非常に感動的なものであるはずです。頭の中で論理的に考えるだけではその情熱を得ることができません。もちろん、次のステップには論理は必要ですが、最初の一歩を踏み出すには、単なる論理ではなく、あなたの心からくる行動である必要があります。

 

<何かを変えたり改善したりするための試みを、他の人たちも一緒にしてもらいたい時、それを行うための特別なリーダーシップのスキルが必要でしょうか?>

人の心を動かさない限り、他人が真剣に何かをすることはありません。他の人達をやる気にさせる必要があります。繰り返しになりますが、それは感情に訴えかけるものです。他の人に影響を与えるパワーと能力は非常に重要であり、自分自身に誠実であるか、真剣に取り組んでいる場合にのみ、影響を与えることができます。中途半端であったり、自分の利益のため動く場合は、人はそれを感じとり、動こうとしないでしょう。

 

<「最高のリーダーシップ」というものが存在すると思いますか?>

私はそうは思いません。しかし、私が尊敬する指導者は、その指導者の行動で人々を動かすことのできる人です。人々は指導者の行動を見て、自分もやる気をだし、自発的になることができるのです。

 

<APUの国際学生が発展途上の母国に戻らず、日本で働くことをあなたはどうおもいますか?>

まあ、それは自由でしょう。選択の自由があると思います。もちろん、もし国からの奨学金でAPUに来ている場合、戻らなければだめです。しかし、そうでないなら、私は問題はないと思います。それは多方面にいい結果をもたらします。日本で働く経験を通じて、より深く日本の価値観や文化を学ぶことができるというメリットがあります。また、母国に住む家族にお金を送ることができます。さらに、多様性のあるグローバルな人材となることで、日本企業にも利益をもたらすことができるのです。

 

最も重要なことは、どこで働いても、 APUのことを忘れないということです。あなた方の先生、支援者、勉強する機会を与えてくれた人々がいるからです。お金や知識など、どんな形でもいいので、APUに恩返しすることを忘れないでください。大学だけでなく、家庭や通ったすべての学校が学びの課程であり、そこには教えてくださる先生方がいます。その先生方がいなければ、あなたはここにいないのですから、当たり前のように思ってはいけません。

 

西水さんは本当に強さと真の優しさを持つ母のような方でした。インタビューの際にも多くのメッセージを下さいました。その中のメッセージをまとめた言葉で締めくくりたいと思います。「学校はこれからの人生の下積み期間であり、どんな小さなことでも学ぶ姿勢が大切です。それが出来る人は大きくなります。経験を重ねて、見えないものが見えてき、人は変わっていきます。POWER & INSPIREを大切にし、何事も真剣に行い、日々を大切に過ごして下さいね」。

 

関連リンク:元世界銀行副総裁西水美恵子氏のニュース記事はAPU公式サイトをご覧下さい。

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