2019/07/01

セミナーレポート「Welcome to Washington Heights: America Towns and Americanization in Occupied Japan」

5月20日月曜日、「Welcome to Washington Heights: America Towns and Americanization in Occupied Japan」と題して、アメリカオレゴン大学アジア太平洋研究センターのディレクターであるJeffrey E. Hanes氏を講師に迎え、RCAPS Onigiri セミナーを開催しました。

[Bui, Thanh Huong准教授(APS) によるレポート]

セミナーでは、現在進行中の研究で、研究当初からは数え切れないほどの変容を遂げたプロジェクトを紹介します。研究者は家庭用のデザイン、すなわち日常で使用される電化製品やその他付属品のデザインの研究に興味があります。
この議題についての準備段階での思いは、1950年代の終わりに日本で幕を開けたいわゆる「明るい生活」へのアメリカ調デザインの影響の研究につながりました。講演者は調査の過程で1948年に出版された、ハーバード大学所蔵の書籍にみられる用語「dependents housing(占領軍住宅)」を発見しました。研究者はおびただしい数の図面やイラストが含まれるこのようなすばらしい本にふれ、新しく、焦点を絞った研究の軌道に乗ることができました。講演者は、1940年代の終わりから1950年代の初頭にかけてのアメリカ占領時代の日本での「dependents housing」プロジェクトを支援する目的で、日本の家電製品の発展が第一であったと提案しました。


Prof. Jeffrey E. Hanes (University of Oregon)

東京、京都、大阪のように日本各地でのdependents housingの研究は、dependents housingの記憶が本来の意味では語られていないばかりか忘れられ、最近の画像や説明に置き換えられてしまっているとの仮説を導きました。この研究は場所の識別について理解し、歴史がどのように語り継がれ記憶されてきたかを理解する新たな視点をもたらします。
講演者はインスピレーション豊富で興味深い研究は教員と生徒にとってとても興味あるものでした。10人の教員が出席し、発表者にさまざまな質問や議論をしました。学部生と大学院生の両方がセミナーに出席し、スピーカーと多くのアイデアや質問を交換しました。このセミナーは、日米間の日本研究における学者の協力および交換の下、オレゴン大学とAPUの学術交流活動として開催されました。

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