2012/06/04

RCAPSセミナーで廣里恭史氏(アジア開発銀行(ADB)主席評価専門官)のセミナー開催

2012年4月10日(火)、廣里 恭史 アジア開発銀行(ADB)主席評価専門官を講師に迎え、「東南アジアにおける高等教育」と題したRCAPSセミナーを開催しました。


廣里氏はまずアジア各国における高等教育進学率を示し、同じアジア諸国でも進学率の高い国と低い国に二極化しており、このギャップを縮めることが高等教育の地域協力にとって不可欠であると述べました。FTAなどの経済協力が先行しているこの地域は、人的交流も盛んになっており、2015年から始まるASEAN Communityに向け、様々な格差を埋めないと統合のプロセスはスムーズに進まないだろうとの見解を述べました。域内の低所得国における高等教育のボトムアップを図ることが重要だと述べました。

大メコン圏とASEANにおいて、高等教育の協力がなぜ重要になってくるのか、そして東アジア・東南アジアにおける地域フォーラム・機関、そのネットワークの未来像、地域のハブとなるGreater Mekong Regional University/Greater Mekong University League or Association構想についても述べられました。また、ADBとWorld Bankが地域の高等教育に対して行っている支援について紹介しました。

さらに、東アジア・東南アジア地域における大学間の協力体制を紹介し、高等教育において品質保証と単位/学位認定を行うことで、国境を越えた協力、学生の移動が容易になると指摘しました。学生の移動による頭脳流出への懸念、地域協力の是非についての意見も紹介しました。

講演に続く質疑応答の時間では、アジアやアフリカ出身の学生からは、それぞれの国の視点からの質問や意見があり、活発な意見交換がなされました。廣里氏の講演は、ADBにおけるご自身の経験に基づいており、将来、国際機関で就職を希望する学生にとって、実際の業務について学べる大変貴重な機会となりました。

今回の講義は塚田俊三APS教授の招待により実現したものです。

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