
カセム/APUのキャンパスには、約2600名の留学生がいます。彼らと日本人学生が共同生活を送る「APハウス」という寮もキャンパス内にあります。
木下/海外から日本に留学するのですから、「何を学びたいか」というしっかりした意思をお持ちでしょうね。そうした留学生が、日本人学生を元気づけているのではないですか?
カセム/そうですね。日本人学生が留学生から刺激を受けて成長していくのは見ていてよく分かります。何よりいいのは、「APUでは人と人が<違って>あたりまえ」という文化が醸成されているところです。世界中から、言語も文化も違う学生が集まってともに暮らす。そこではお互いを理解し、尊重することが第一条件になるのです。
木下/お互いに良い面を吸収し合える環境があるというのがいいですね。
カセム/留学生と比べて日本人学生が勝っていると感じるのは、仲間を集めて組織化することです。個人の長所を集めて組織化する。
木下/それは面白いですね。
カセム/留学生も日本人学生も、両者が成長し合えるというところがAPUの多文化環境の魅力なのです。APUには「マルチカルチュラル・ウィーク」というイベントがあります。各国・地域の言語や文化をテーマにした展示やイベントを行うのですが、企画も運営も学生が行います。
以前行われた「インドウィーク」を覗いてみたのですが、インドのダンスをエストニア人が踊っていたり、アフリカ人がインドについてスピーチしていたり(笑)。企画をしたのはインドの学生です。これなどは、日本人学生が築いてきた組織化のノウハウが、留学生にも伝わっている結果だと思いました。
木下/日本人学生の良さを吸収した留学生。留学生から刺激を受けて成長した日本人学生。しかも両者ともに自国の文化を理解し、異文化の素晴らしさも知っている…。いわばAPUの卒業生は国際社会に求められる「ハイブリッド」な人材ですね。