立命館アジア太平洋大学
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学長・副学長ノート

新入生へのメッセージ(2016春入学式)

2016/4/1

是永 駿 学長

APUへのご入学、おめでとうございます。APUは春と秋、一年に二度、入学式を行っています。この春42カ国・地域から908名の新入生を迎えて、現在、国際学生2,949名、国内学生3,025名、計5,974名の学生が在籍しています。

APUは九州に立地しており、日本の首都圏や関西地区からは離れています。しかし、首都圏や関西地区からも多くの学生が入学してきますし、北海道や沖縄からやってくる学生もいます。海外からは84の国、地域から留学生が集まっています。私は、海外での会議に参加してAPUを紹介するときは、「日本列島のなかの南の美しい島、九州に立地している」と言うことにしています。わかりやすいし、イメージしやすいからです。地理感覚を日本国内だけではない、グローバルな感覚に変えてみれば、APUはアジア各国、とりわけ東南アジアの国々や南太平洋のオセアニア各国と近い、いい位置にあると思います。日本社会の「東京一極集中」とは距離をおいたこの九州・別府に、日本を代表する国際大学がある、というのは地理的にも文化的にも面白いと思っています。

この大分の古い国名は豊後と言います。16世紀後半、キリシタン大名の大友宗麟が支配していた頃は、日本で一番国際化が進んだ地域でした。西洋音楽、西洋医学が日本に始めて伝来したのはここ大分です。江戸時代は漢学や南画に優れた学者、画家が輩出し、文化的にも栄えました。そして現在、別府市は世界屈指の温泉リゾート都市として知られています。温泉の湧出量から言えば、ナンバーワンはアメリカのイエローストーン国立公園、ナンバーツーが別府市です。しかし、イエローストーン国立公園は人間が住んでいませんので、人間が居住する温泉地としては別府が世界一ということになります。世界一の温泉リゾート都市に、日本を代表するグローバル大学がある、と思ってください。

APUは「G 5」(Global 5 Universities)の一員として、秋田の国際教養大学、早稲田大学国際教養学部、国際基督教大学、上智大学とともに5大学連合を結成しています。日本の大学のグローバル化を先導する大学として、5大学とも日本政府の「スーパーグローバル大学創成事業」に選ばれました。「グローバル化」とは何か、その精神を問われれば、私は「異なる他者を理解し、思いやる心」だと思っています。この世界は民族、宗教、文化、政治体制、どれもさまざまに分岐して異なっています。もともとお互いが自分とは異なる他人、他者なのですから、まず相手の存在、その命を自分の命と同じように尊び、理解することから始めるのが、互いの関係を結び築いていく上での当然の手続きでしょう。時には衝突し、対立することもあるでしょうが、互いに心を開いて話し合うことを通じて道は開けるものです。個人と個人、国家と国家との間でも同じように、互いを理解し対話することが大切であり、現代の人間が知恵を出し合って取り組むべきことです。そのような取り組みが世界各地で深く浸透すれば、愚かで悲惨な戦争を回避することができるでしょう。

APUは、そのようなグローバルな精神を身につける理想的なキャンパスです。このキャンパスでの学生生活を存分に謳歌して、その精神を養ってください。

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