学長ノート

新入生へのメッセージ

2013/04/01

是永 駿 第3代学長

皆さん、ご入学おめでとうございます。この春、925名*の新入生を迎えて、現在APUに在籍する学生は、国際学生2,356名、国内学生3,228名、計5,584名です。私たちAPUのすべての教員、職員は日本を代表する国際大学に入学された皆さんを心から歓迎します。APUは創立14年目を迎えました。まだ若い大学ですが、しかし、国内外で、日本にユニークな国際大学があり、実力をそなえた人材を輩出する独自のキャンパスを築き上げている、とその存在が知られてきました。そして、あの大学で学べば真のグローバル人材として育つ、国際的に通用する人間に育つ理想的なキャンパスはAPUだ、と認められ、信認される、そういう大学に進化をとげようとしています。皆さんが将来、就職するにしろ、大学院へ進学するにしろ、APUは理想的なプラットホームとして皆さんを支えます。

皆さんが大学で学ぶ意味は、端的に言えば、自らの「なりわい」、生きる術(すべ)を手に入れることに尽きます。自分は何をしてこの一生を送るのか、どのように生きていくのか、それを探す場所、それが大学です。日本には800ほどの大学があり、最初からAPUをめざした者もいれば、ほかに志望した大学があった者もいるでしょう。しかし今日からは、この大学が皆さん全員の、自分の運命を切り拓く場となります。

APUは経営学、経済学、社会学、国際関係学などの社会科学に特化した大学です。そうした専門領域を国際的な視野で探究するのがAPUの学問です。優秀な教授陣が諸君に、混沌とした世界を解析する方法を授けてくれるでしょう。ものごとが地球規模で動くことをグローバル化と言いますが、その動きは異文化の間を貫くようにして広まっていきます。その動きのなかで異文化は何かに同化して消え去るのではありません。グローバル化が進めば進むほど、それぞれの民族の原点としての文化はかえってその輝きを強めるというアンビバレンツ(両面価値的)な動きを示します。それゆえ、多言語・多文化環境がグローバル人材を育てる土壌となるのです。その土壌がAPUなのです。

そして、異文化理解を根底から切り拓くのは言語の修得です。なぜなら、言語はコミュニケーションツールであるとともに、その言語を用いる文化圏の根幹を形成する決定的な因子だからです。APUは日英二言語の強力な言語プログラムのほかにAP言語として6言語のコースを提供しています。まずは、英語基準の国際学生は日本語、国内学生は英語、と反対言語に取り組み、プラスワンでさらに1言語に挑戦する、というのがこれからのグローバル・スタンダードになるでしょう。

昨年8月、日本の先端的な五つの国際系大学、G5の大学連合が結成されました。秋田国際教養大学、国際基督教大学、早稲田大学国際教養学部、上智大学、それにAPUの5大学です。このG5のなかでも、APUは多言語・多文化環境を徹底して追求し、ユニークなキャンパスを作ってきました。このキャンパスでは、異文化接触が日常的に可能であり、多様な価値観を持つ級友とのふれあいがきっかけとなって、やがて心のなかの国境が消え、今とは異なる新しい自分を発見することになるでしょう。この魅力あふれる「天空の城」で、友人と切磋琢磨し、自分を鍛え、新しい世界への扉を開いて下さい。健闘を祈ります。

*正規生のみ

APU2013年春期入学式ニュース
今回の入学式の様子はUSTREAMを使ってライブ中継しました。
配信映像はAPUギャラリー「2013年春期入学式」からご覧いただけます。



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