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観光庁主催のユースツーリズムセミナーをAPUで開催

講演・シンポジウム

2010/2/10

2010年1月30日(土)、ユース世代(若者)の国際観光交流の活性化を目的に、観光庁及び国連・世界観光機関(UNWTO)主催による「ユースツーリズムによる国際観光交流促進リレーセミナー」が開催されました。APUをメイン会場とし東京・北海道の2会場と中継を結んだ同セミナーに、APUからはモンテ カセム前学長、クーパー・マルコム副学長、轟 博志APS准教授などが参加し、専門家や観光関連関係者とともにユースツーリズムの現状や重要性、ユースツーリズム促進のための方策や課題等を発信しました。
当日は来賓を代表した世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)マネージャー福井龍氏の挨拶のほか、世界青年学生教育旅行連盟のデイヴィット・ジョーンズ会長による「世界のユースツーリズムの取り組み」と題した基調講演や、有識者による講演とパネルディスカッションがありました。

APUからは、「韓国における歴史遺産の観光政策への適用、地域文化のイメージ化と観光地域づくり」を研究テーマとし、朝鮮通信使について調査する轟 博志APS准教授が、「日韓のユースツーリズムの事例−朝鮮通信使の日韓学生交流観光−」と題して講演を行いました。

轟准教授は、APUの学生と韓国キョンヒ大学の学生を連れて、朝鮮通信使が辿った経路(ソウル−プサン、プサン−京都、京都−東京)を、各3週間かけて踏破したフィールドスタディについて紹介しました。「このフィールドワークを通して、学生たちは当時の通信使の様子を肌で学ぶことができただけでなく、日韓双方の生活習慣や文化を知り、交流する非常に良い機会にもなったようだ」と述べました。

APU会場には学生に混じって、ユースツーリズムに関心の高い一般聴講者も多数参加し、熱心に講義に耳を傾けました。聴講した中村 圭一さん(APS3、日本)は「朝鮮通信使の歩いた道を、足に豆を作りながらも踏破した参加学生の話にとても感動しました。3週間を共に過ごしたことで、日韓の学生の関係や雰囲気がスタート時とゴール目前とで格段に違っていたという報告に、ユースツーリズムによる国際交流の重要性を改めて感じました」と感想を述べました。

国際化が進む中、次世代を担う若者同士の国際交流は国際理解と友好関係の強化に繋がり、延いては国際平和にも通じると言えます。一方、日本の若者の海外旅行者数は低迷が続いており、若者に国際観光交流の意義や重要性等を認識してもらうとともに、若者のニーズの把握やユースツーリズムに必要な環境の整備等、国際観光交流活性化への取り組みが必要となっています。

<朝鮮通信使とは>
近世においては、江戸時代に12回にわたって派遣された、李氏朝鮮国王の徳川将軍に向けた使臣。国家間の儀礼的な側面のほか、両国の文学、書道、医学、儒学、実学などの面での交流を促進させ、文化的に大きな影響を及ぼしました。通信使が通行した沿道では歓迎体制が敷かれ、今でも多くの伝承などが伝わり、日本ではその歴史的価値を地域の振興に活用している自治体もあります。



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