立命館アジア太平洋大学
松下電器産業株式会社ホームページへ
APU入試情報へ

松下電器産業株式会社 常務取締役 福島伸一氏

濃密なコミュニケーションから、 相互理解が生まれます(福島)。

福島/また、弊社の改革は、社員が本音で語り合ったことで成功したとも思います。私は濃密なコミュニケーションが必要だと常に言っているのですが、心の深いところで語り合ってこそ、相互理解が生まれるんですね。

カセム/それはまさしくAPUで行われていることです。たとえば教科書問題や領土問題で日本と中国、韓国が緊張した関係になったとき、APUでは日本、中国、韓国、台湾の学生が集まって討論会を開いたんです。私も呼ばれて参加したのですが、大きく2つのテーマが掲げられていました。

福島/興味深いですね。

カセム/ひとつは、「グローバル時代に領土のもつ意味とは」。そしてもうひとつは、「共通の歴史があってその解釈が異なるとき、いかに歴史を語るか」というテーマでした。

福島/それはまた大胆な(笑)。

カセム/私も驚きまして、おそらく複数の国・地域の人々がこんな議論をしている大学は日本中を探してもないだろうと。しかも討論会は、まず自分の立場で発言し、次にみんなの発言を聞いた上で話し合うという進行でした。

福島/日本人はどうしても政治的な話題を避けたがるところがありますからね。実は私もそうでした。ところが教科書問題のときに、このままではいけないと思って現地の幹部と本音で話し合いました。本音で話してみて、初めて中国人の考え方が理解できたと思いました。私たちの考え方との「違い」についてですね。

カセム/そう、違いを知ることから相互理解が始まります。APUは学内において、そうした異文化コミュニケーションを実践してきました。これからは、社会に異文化理解の大切さとノウハウを広めていきたいと考えています。

「モノづくり」の企業が、  世界の未来を担っています(カセム)。

カセム/いま日本では少子化という現象が起きていますが、世界的に見ると若い世代はたくさんいます。また、日本ではニート、フリーターという存在が問題になっていますが、世界中の若い人々にとっても、雇用の問題は重要です。

福島/おっしゃる通りです。

カセム/そうした若い人たちを受け入れる、健全な器が必要です。金融やIT産業だけでは雇用は足りない。やはりモノづくり産業が成長しないといけない。

福島/そうですね。そしてモノづくり産業で働く人材を、社会人の前段階となる大学でしっかり教育していただく必要もあります。

人を育てることと、社会を良くすることが 企業と大学の共通使命です(福島)。

カセム/私は大学から新しい技術やサービスを創造、発信していく機能を強化したいと考えています。例えば、いま全国には大学院を出たような優秀な人材でありながら、仕事に就けずにいる人がたくさんいます。

福島/いわゆるオーバードクターの問題ですね。

カセム/そうした人たちと、APUに集まった世界の学生が協力して、新しいビジネスを創造する。それはIT分野でも、金融分野でも、観光分野でもいいんです。

福島/そういった創造的な試みには、企業の参加も必要ですね。人を育てることと、社会を良くすることが、企業と大学の共通した使命です。産学連携の重要性がますます高まってきますね。

カセム/はい。加えて、APU留学生の出身国・地域は82にのぼります。これらの国・地域の政府とも連携して、APUの教育・研究の成果を活用し、それぞれの地域の発展に寄与していきたいと考えています。

福島/それは素晴らしい構想です。小さなものでもいい、さざ波を起こすことができれば世界は変わっていきます。

カセム/そう。そのためにも、御社をはじめ国際的に活動する企業に教えていただくことが今後もたくさんあると思います。APUは、世界に新たな波、新たな風を起こすような大学を目指しています。どうぞこれからもAPUへのご支援をお願いいたします。