
福島/今日初めてAPUのキャンパスにおじゃましました。若いエネルギーにあふれていて、留学生もたくさんいらっしゃる。グローバリズムを肌で感じられる大学ですね。
カセム/常務には英語で開講されている専門科目の授業も参観していただきました。
福島/これからの国際社会では、英語を話せるということを前提として、そこからコミュニケーションをいかに掘り下げていくかが課題になります。そういった意味で、APUの授業スタイルは優れていると思いました。
実は私は長崎県の出身でして、いつも「長崎には出島がある。この出島があったからこそ、今の日本があるんだ」とお国自慢をしています(笑)。九州は、歴史的にもアジアを中心とする世界に開かれていたところなんです。その九州の別府の地で、21世紀を目前にした西暦2000年に、世界中から学生が集まるAPUが開学したと知ったときは、わが事のようにうれしく思いましたね。
カセム/立命館学園は西園寺公望を学祖としています。西園寺は自由と国際主義を唱えた政治家ですが、その理念のひとつである国際主義が、立命館大学が創立して100年後にAPUで開花したのです。しかしAPUは開学してまだ8年。世界規模でビジネスを展開する御社は、グローバリズムの実践において大先輩です。

福島/弊社は、1917年に松下幸之助がつくったベンチャー企業を出発点としています。現在9兆円余りの売上の約半分が海外で、約32万人の従業員のうち日本人は3分の1程度。弊社において経営のグローバル化は最大のテーマであり続けてきました。これからもますますグローバル化を推進していきますが、まず日本国内に100人しかいない外国人の社員を、2010年には250人にしようと考えています。
カセム/APUの卒業生も、昨年に引き続き、今年もまた松下電器様そして新たに松下電器グループ企業様にも採用いただきました。採用していただいたことを感謝しています。
福島/1名は日・英・韓、もう1名も数カ国語話せ、大いに社内で活躍いただいております。
カセム/大学にとって卒業生は最大の成果物です。APUの卒業生が御社の中に増えていくことは、私共の教育の成果が認められたことでもあります。光栄ですね。
福島/弊社だけでなく、グローバリズムはすべての日本の企業にとって大きなテーマです。
カセム/そうですね。いま国際化というと、私ども大学の教員を含めて知識人がリードしているように誤解されているところがあります。しかし実際には既に日本の企業は国際化されています。しかし社会からはそれが見えづらくなっているのかも知れません。ひるがえって言えば、日本企業の国際化の現状を研究して社会に伝えていくのが私共の使命なのですが。